競馬のハロンとは?意味とタイムの見方を解説!上がり3ハロンも紹介

競馬のハロンとは?意味とタイムの見方を解説!上がり3ハロンも紹介
山田 健太郎 この記事の監修者 山田 健太郎
   

競馬歴30年。地方競馬新聞記者として10年間勤務。競馬情報サイトの編集長として5年間勤務。その後、フリーランスライターとして独立し、競馬関連の執筆活動を開始。

現在は、競馬情報サイトや雑誌への寄稿、競馬関連書籍の執筆などを行っている。

競馬には「ハロン(furlong)」という言葉がありますが、ハロンがどういった意味を持つのかご存じでしょうか?

ハロンとは距離の単位のことですが、実は、競馬では様々な場面でハロンが使用されます。そして、ハロンは競馬予想でも役立ちます。

今回はハロンにはどういった意味があるのか、また、ハロンの見方について解説していきますのでぜひ参考にしてください。

目次

競馬のハロンとは?ハロン棒についても解説

競馬のハロンとは?ハロン棒についても解説

冒頭でも少し触れましたが、競馬ではたびたびハロンという言葉が出てきます。

ハロンとは、メートルやヤードと同じく距離の単位を表している言葉で、もともとイギリスで農地の距離を測る際に使用されていたものが競馬に流入しました。

では、競馬のハロンがどれくらいの距離なのか気になる方もいるでしょう。

最初に、ハロンの長さと競馬場のコースに設けられているハロン棒の役割について解説します。

競馬のハロンは200メートルのこと

競馬のハロンは200mです。

正確には201.168mですが、競馬では端数は割愛して200mで統一されています。

なお、1ハロンは200mなので2ハロンは400m、3ハロンは600mです。

ハロンの数字に200を掛けるだけで距離が分かるので、シンプルで分かりやすい指標といえるでしょう。

ハロン棒とは200メートルごとに立てられた棒のこと

ハロン棒とは各競馬場の内ラチ沿いに立てられた赤と白の縞模様の棒です。

棒に先端には「2」や「4」などの偶数の数字が表記されていますが、この数字はゴールまでの距離をメートルで表してています。

例えば、「2」の数字が書かれたハロン棒はゴールまで残り200mを、「4」の数字はゴールまで残り400mです。

なお、ハロン棒の間隔は200mなので、1ハロンごとに立っています。

ハロン棒があることで競馬の中継を見ている視聴者はゴールまでの距離が分かりますし、出走している騎手も仕掛けのタイミングを図ることができるので、ハロン棒は騎手や観戦者にとって役立つツールなのです。

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競馬における上がり3ハロンの意味と見方

競馬における上がり3ハロンの意味と見方

競馬でハロンといったらもっとも耳にするのが「上がり3ハロン」という言葉です。

競馬初心者の方からしたら上がり3ハロンって何?って思われるかもしれません。

しかしながら、上がり3ハロンは競馬予想を行う上で重要な予想ファクターとなるので、上がり3ハロンについて詳しく解説します。

上がり3ハロンは競走馬が全力を発揮できる距離

競馬における上がりとは「終盤」のことを表し、その対義語を「テン」と呼びます。

つまり、上がり3ハロンはゴールまでの残り600mのことを意味します。

そして、競走馬が全力で発揮できる距離は約3ハロンです。

なぜなら、競走馬を含め、ほとんどの哺乳類が全力っで走れる時間は約40秒といわれています。

競走馬は時速50キロから60キロで走るため、時速と時間から距離を求めると、ちょうど3ハロンに近くなるため、競走馬は上がり3ハロンが全力を発揮できるゾーンといえるのです。

言い方を変えれば、上がり3ハロンの時計が速いほどその馬はポテンシャルが高いといえるでしょう。

競馬予想でも触れられている上がり3ハロンタイムは競走馬の全力を見る上で大切な指標なのです。

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上がり3ハロンタイム33秒台だと優秀

上がり3ハロンのタイムが速いほど馬のポテンシャルに期待できますが、どれくらいのタイムだと優秀といえるのでしょうか。

一般的には上がり3ハロンタイムが33秒台だと優秀といわれています。

特に新馬戦で上がり33秒台を出す馬はほとんどいないので、もしも該当する馬がいたら今後の活躍に期待したいです。

なお、上がり32秒台で走破する馬も稀にいますが、該当する馬はかなりの素質馬です。

2022年の天皇賞(秋)で大逃げを打ったパンサラッサを、はるか後方から捕らえたイクイノックスは上がり最速32秒7の末脚を使って差し切り、見事優勝しました。

また、2023年の牝馬三冠レースをすべて勝利したリバティアイランドは新馬戦で上がり3ハロン31秒4という前代未聞の上がりタイムで勝利しましたが、のちにG1馬になっています。

上がりの速い馬はG1レースでも通用する馬が多いですよ。

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上がり3ハロンが速いからレースに勝てるわけではない

競馬における上がり3ハロンタイムは、競走馬の全力を数値化した指標なので、予想の参考に活かすことができます。

ところが、上がりタイムが速い馬が必ずレースで勝てるというわけではありません。

なぜなら、レースで勝つには上がりタイム以外にもさまざまな要因が絡むからです。

例えば、どんなに上がりの末脚に定評がある馬でも最後の直線で前の集団よりはるか後方にいたらどれだけ上がりが速くても物理的に届きません。

それ以外にも、競馬は雨の影響を受けやすいため、雨で馬場が重くなることもあります。

芝コースにおいては馬場が重いと時計がかかりやすくなってスピードが出にくくなるため、スピードよりもスタミナやパワー、勝負強さといったメンタル面が重要です。

このように、上がり以外の要素がいくつもかみ合ってはじめてレースで勝つことができるので、上がりは参考になりますがそれだけを見て予想するのは控えたほうが良いでしょう。

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競馬新聞の上がり3ハロンの見方

競馬で勝つには上がり以外の予想ファクターも重要ですが、それでも上がり3ハロンは、競走馬の全力が分かる指標なので多くの人が参考にしています。

特に、ほとんどの競馬新聞やネットの出馬表には上がり3ハロンタイムが掲載されているのでうまく活用したいですね。

ちなみに上がりタイムの見方は下記の通りです。

出典:ニッカン

こちらは過去に日刊競馬で実際に使われた出馬表です。

競馬新聞の成績欄は細かい文字が細々と記載されていますが、この中には上がり3ハロンタイムも記載されています。

日刊競馬の場合は⑦の一番右にある数値が上がり3ハロンタイムとなります。

この出馬表の場合は上がり3ハロン33秒4の時計を使って毎日王冠を制していることが分かりました。

出典:出馬表:JRA

こちらはJRA公式ホームページに掲載された出馬表です。

公式ホームページの成績欄では右下の「3F 〇〇」と書かれた箇所に上がり3ハロンタイムが表示されています。

2024年のジャパンカップにおいてドウデュースは上がり3ハロン32秒7の末脚で勝利し、その前の天皇賞(秋)では上がり3ハロン32秒5の豪脚で勝利していることが分かりました。

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競馬のハロンとは?まとめ

競馬のハロンとは?まとめ

今回は競馬のハロンについてまとめました。

ハロンは距離を表す単位のことで、競馬において1ハロンは200mです。

普段ハロンを使うことはほとんどないと思いますが、競馬のハロンは1ハロン200mと分かりやすいため、参考にしやすいでしょう。

また、競馬でよく使われる上がり3ハロンが競走馬の能力値の指標です。

上がりタイムを参考にしながら競馬予想を楽しんでください。

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この記事を書いた人

競馬は奥深いギャンブルであり、楽しみ方は人それぞれです。私は、競馬ファン一人ひとりの楽しみ方に寄り添い、競馬の魅力を伝える記事を執筆していきたいと思っています。

<略歴>
・地方競馬新聞記者として10年間勤務
・競馬情報サイトの編集長として5年間勤務
・フリーランスライターとして独立し、競馬関連の執筆活動を開始
・現在は、競馬情報サイトや雑誌への寄稿、競馬関連書籍の執筆などを行っている

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