ばんえい競馬とはどのようなものなのでしょうか。
一般の競馬はサラブレッドが楕円形をした馬場を、時速約60km〜70kmものスピードで駆け抜けます。
芝・ダート、右回り・左回りの違いはありますが、ほとんどの部分は同じ形態です。
一方のばんえい競馬は映像などを見ると、サラブレッドと比べてあまりにも大きな馬が登場します。
そして重そうなソリを曳いて、懸命に坂を登っていくという独特なレースのようです。
そんなばんえい競馬はどんな歴史があり、どのように開催されているのでしょうか。
また予想の仕方や、馬券の買い方も気になりますね。
ばんえい競馬について徹底調査しました。
ばんえい競馬とは?

競馬ファンの多くはばんえい競馬のことを知っていると思いますが、その詳細についてはよくわからないのではないでしょうか。
ばんえい競馬とは何なのかを見ていきます。
ばんえい競馬は地方競馬の一つ
ばんえい競馬は、北海道帯広市の帯広競馬場で行われています。
競馬はJRA(日本中央競馬会)が運営する中央競馬と、地方自治体が運営する地方競馬に分かれますが、ばんえい競馬は帯広市が運営する地方競馬の一つです。
1947年より公式競技としてばんえい競走がスタート、当初は北海道内の4市が実施していましたが、現在は帯広競馬場だけとなりました。
そしてこのばんえい競馬は日本にしかない、世界でたった一つの競走なのです。
ばん馬と呼ばれる大きな馬が重いソリを曳く

ばんえい競馬はばん馬と呼ばれる大きな馬が、重いソリを曳いてゴールを目指す競走です。
一般の競馬で走るサラブレッドは400kg〜550kgくらいですが、ばん馬はその倍の800kg〜1000kgを超える馬もいます。
またばん馬が曳くソリの重さは450kgで、そこにおもり載せて480kg(牝馬は460kg)〜1000kgまでで重さを調整するのです。
レースに勝ってクラスが上がっていくと、一般競馬の負担重量にあたる積載重量が増えていきます。
はじまりは農民たちのお祭り
1869年(明治2年)、政府は開拓使を設け、北海道開拓時代へと進んでいきます。
そして明治の中頃には移民が急増し、開拓が進展しました。
その頃の馬は農耕馬として活躍、人と共に大地を切り開いていったのです。
そんな厳しい時代に農民たちは楽しみの一つとして、農耕馬2頭を繋いでお互いを引っ張らせる力試しを行っていました。
これがばんえい競馬のはじまりで、その後ソリを用いた競走「お祭りばん馬」へと形を変えていったのです。
娯楽のほとんどない当時のこのようなお祭りは、農民たちにとって安らぎのひとときだったのでしょうね。
200mの直線セパレートコース
ばんえい競馬の大きな特徴の一つが、独特なコースと言っていいでしょう。
一般の競馬のように楕円になった馬場ではなく、200mの直線セパレートコースを走るのです。
ばん馬は重いソリを曳いて2つの坂を越えなければならず、そのため坂の前で止まって息を整えることもあります。
一般の競馬ではレース中に馬が止まることはありえませんが、ばんえい競馬では力を蓄える大事な時間なのです。
ソリの後端が入ってゴールとなる
ばんえい競馬のゴールは、馬の鼻先がゴール板に到達した時ではなく、ソリの後端が全て通過した時になります。
それはばんえい競馬の始まりが、農耕馬の力比べだったことが理由です。
農作業は荷物を運びきって仕事が終わり、そんな当たり前のことがばんえい競馬の原点で、それがルールになっているのですね。

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ばんえい競馬で当てるコツは?予想の仕方4選

一般の競馬とは全く違うばんえい競馬ですが、馬券を当てるにはどうしたらいいのでしょうか。
ばんえい競馬初心者に向けて、予想するために必要な知識を4つ紹介します。
馬場状態をチェックする
ばんえい競馬は一般の競馬以上に馬場状態が大事です。
最大1000kgにもなる重いソリを曳くのですから、できる限り軽く感じる方が良いですよね。
ばんえい競馬の馬場状態は良や重などではなく、0.0〜9.9%の水分量で表されます。
水分量が多いと馬場がしまって走りやすく、一方水分量が少ないとソリが砂に埋もれて走りづらくなるのです。
水分量が多い時は「軽馬場」、少ない時は「重馬場」と呼びます。
水分量は新聞の過去実績欄にも表示されているので、どんな馬場状態の時に好走する馬なのかをチェックして、予想のヒントにしましょう。
積載重量10kg差で変化する
ばんえい競馬の積載重量は480kg〜1000kgと幅がありますが、上位のクラスに行けば行くほど重くなります。
そしてばん馬は積載重量で10kgの差があると、レースに何らかの影響があるようです。
そのためクラスが下がるなどで前走から10kg以上軽くなる馬がいたら、近走の成績が悪くても注意が必要になります。
一般の競馬では走破タイムがその馬の能力指標となりますが、ばんえい競馬では積載重量に対しての時計・順位をチェックするようにしましょう。
騎手を重視する
ばんえい競馬は、一般の競馬以上に騎手の役割が重要と言われています。
レースはわずか200mの距離ですが、その中で騎手がやらなければならないことは多いのです。
特にばんえい競馬の山場となる第2障害の1.6mの坂は、騎手の技術なくしてうまく越えることができません。
どれだけ休ませて挑むか、上りはじめるスピードなど、騎手の熟練の技が必要となるのです。
予想で迷ったときは、上位の騎手を優先するようにしましょう。
専門家の予想を参考にする
一般の競馬予想がほぼ通用しないばんえい競馬ですが、初心者のうちは専門家の予想を参考にしてみましょう。
専門家の予想は、ネット投票が可能なサイトや専門誌、さらにばんえい競馬の公式サイトに掲載されています。
これらを読み込んでいくと自然と知識が身につき、予想するコツのようなものが見えてくるのです。
専門家の予想をばんえい競馬の教科書として読み込んで、自分の予想に繋げてみてくださいね。

ばんえい競馬の当たるおすすめの買い方は3連単

ばんえい競馬の馬券の種類は一般の競馬とほぼ同じで、地方競馬共通のマークカードで買うことができます。
そしてその中で最もおすすめなのが3連単です。
3連単は最も難しい馬券でなかなか当たりませんが、ばんえい競馬では売上全体の45%が3連単となっています。
その理由はばんえい競馬のフルゲートは10頭なので、一般の競馬に比べて当たりやすいというメリットがあるからです。
18頭の3連単の全ての組み合わせが4896通りであるのに対し、10頭では720通りで済みます。
ばんえい競馬は3連単を当てるチャンスなので、頑張って予想してみましょう。

ばんえい競馬の日程とイベント

世界で唯一、帯広競馬場のみで行われるばんえい競馬ですが、どのくらい開催されているのでしょうか。
日程とイベントについて紹介します。
年間149日も行われる
ばんえい競馬は年間149日間も行われます。
冬の北海道の極寒の中でも開催されるのですが、それだけ地元の人に愛されている証拠ですね。
開催のほとんどがナイター・準ナイターで、最終発走が20時以降になっています。
また1開催は金・土・日の3日間であることが多く、これはナイター実施と合わせネット購入の売上に繋げたいという狙いがあるようです。
イベントが多数実施されている
ばんえい競馬はイベントが多数実施されており、「ばんえいクリスマス」「年末イベント」「お正月イベント」と目白押しです。
内容はお笑いステージや来場者プレゼントなどで、それほど目玉になるようなものはありません。
しかし「騎手のお出迎え」や「お楽しみ抽選会」など、古き良き村祭りのような印象です。
ばんえい競馬発祥時のお祭り感が残っていて良いですよね。

ばんえい競馬のレース名

ばんえい競馬はある条件を満たせば、自分でレース名を付けることができます。
個人的には、「パパこれからも見守っててネ2歳C-3」などが好きです。
どうしたらレース名を付けられるのかを見ていきましょう。
一口1万円以上の協賛金でレース名がつけられる
ばんえい競馬では一口1万円から協賛金を募っていますが、一口以上の協賛でレース名を付けられます。
現在、物やサービスの値段が上がっていますが、1万円でレース名が付けられるのは価値がありますよね。
しかしレース名は何でもいいというわけではなく、公序良俗に反するものは付けられないので注意しましょう。
協賛特典が多い
一口1万円以上の協賛をすると、レース名を付けられる他に様々な特典があります。
一番嬉しいのは馬券に協賛レース名が記載されることで、馬券を買うことでその日の記念になっていいですよね。
またメインレースへ協賛した場合は、表彰式のプレゼンターとして参加できたり、優勝馬との記念撮影ができます。
競馬ファンとして一度はやってみたいことが、意外と簡単に実現できてしまうのです。
ばんえい競馬の協賛はネットでも申し込めるので、興味のある方はぜひやってみてくださいね。

ばんえい競馬と一般競馬の騎手の違い

ばんえい競馬の騎手は、レース中は馬に跨がらずにソリに乗っています。
それ以外にも、一般の競馬の騎手との違いがあるので見ていきましょう。
ばんえい競馬は騎手養成の学校がない
一般の競馬の騎手は、競馬学校に3年間在籍して(地方競馬は2年間)各種訓練を受け、騎手免許試験に合格してデビューします。
しかし競馬学校に入るのは狭き門で、中央競馬だと合格率は10%前後です。
一方のばんえい競馬は、騎手養成の学校というものはありません。
騎手になりたい人は、厩務員として1年以上の経験を積んだ後、騎手免許試験で合格を目指します。
実際に馬の仕事に関わり下積み時代を経験できるこの仕組みは、タイパを重視する現代には合わないかもしれません。
しかしだからこそ、ばんえいの歴史や文化を継承できる騎手が生まれるようにも感じます。
体重は重くても大丈夫
一般の競馬は、負担重量が50kgなどというレースもあります。
その馬に騎乗するためには、騎手は50kg以下に体重を維持する必要があるのです。
それに対してばんえい競馬の騎手の重さは夏75kg・冬77kgと決められていて、その体重に満たない人は、「弁当箱」と呼ばれるおもりの入った箱で調整します。
つまり75kgまでは自身の体重の許容範囲となるため、一般の競馬の騎手より体重の自由度が大きいです。
しかし馬を追う力がより必要なばんえい競馬では、騎手の体重が重い方が有利とされています。
そのためだいたい70kgあたりで調整されているようで、どちらの競馬の騎手も体重管理は苦労が多いようです。

ばんえい競馬とは?:まとめ

ばんえい競馬について解説しました。
ばんえい競馬は一般の競馬とコースも馬も全く違うので、馬券の予想が普通にできるようになるには時間が掛かります。
特に馬場の水分量や積載重量の比較は重要で、始めの数ヶ月は馬券は買わずに勉強した方が良いかもしれません。
そして少し慣れてきたら、専門家の予想を参考にしながらネットで馬券を買ってみましょう。
世界で唯一でその歴史や文化を継承したいばんえい競馬、帯広競馬場に行って生のレースを見てみてくださいね。

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