競馬の予想方法は人によって異なり、血統・ジョッキー・ローテーションなど、さまざまな要素をベースにした予想方法が存在します。
そして、上述した血統などと同じように予想時のファクターとして重視する方が多いのが、「追い切り」です。
本記事では、競馬の「追い切り」に関して解説します。
併せて、追い切りで見るべきポイントや追い切りの見方なども解説するので、予想の精度を向上させたいと思っている方はぜひ参考にしてください。

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競馬の追い切りとは?
競馬の追い切りとは調教の一環で、レースに向けて行われる速いタイムの調教のことを指します。
レースに向けて十分に「追い切る」ことから、追い切りという表現になったといわれています。
追い切りが行われるのはレースを目前に控えたタイミングですが、レースの1週前に行われる追い切りを「1週前追い切り」、レースと同じ週に行われる追い切りを「当週追い切り(最終追い切り)」として区別するケースが多いです。
また、調教の方法やルーティーンはそれぞれの厩舎によって異なりますが、追い切りは水曜や木曜に行う厩舎が多いことも合わせて覚えておくとよいでしょう。

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競馬の追い切りが行われる主な場所

競馬の追い切りが行われる場所は厩舎ごと、馬ごとに異なりますが、一般的には坂路、ウッドコース、ポリトラック、芝コースが用いられるケースが多いです。
追い切りを行う場所ごとの特徴を、以下に表でまとめました。
追い切りが行われる場所 | 特徴 |
坂路 | パワーや心肺機能を強化できる |
ウッドコース | 実践的なスピードやスタミナを養成できる |
ポリトラック | 脚への負担を抑えながら調教できる |
芝コース | レース本番の確認をしやすい |
坂路は文字どおり坂を駆け上がるコースで、パワーや心肺機能・瞬発力を強化しやすく、短距離レースへの出走前に追い切りで用いられることが多いコースです。
ウッドコースは足元に木のチップが敷き詰められており、実際のレースに近いような走りができます。
コースが広いので、他の馬と一緒に走る「併せ馬」を行いやすいのも大きな特徴です。
ポリトラックは天候の影響を受けにくい全天候型のコースで、脚への負担を抑えながら適度な負荷をかけたいときに向いています。
芝コースの利用は芝保護の観点から限定的ですが、レース本番に向けての感触をつかみたい馬が、追い切りで用いることがあります。
追い切りが行われるコースごとの特徴を把握しておくことで、追い切りのデータをより適切に予想に反映させやすくなるでしょう。

競馬の予想時に追い切りで見るべきポイント
競馬の予想の参考として追い切りをチェックする場合、どのような点に注目すべきかがわかっていなければ、役に立つ情報は得られません。
競馬の予想時に追い切りで見るべきポイントを、以下で紹介します。
調教タイム・ラップ
追い切りでまず確認すべきは、調教タイムやラップです。
調教での動きはレースでの動きに直結するので、調教でよいタイムを出せている馬のほうが、実際のレースでもよい成績を残せる可能性は高いです。
たとえば、坂路の4ハロンのタイムが57.0秒の馬と52.0秒の馬がいた場合、後者の馬のほうがパワーや瞬発力に長けて、レースでも活躍できるそうだと推測できます。
また、タイムが同じくらいの馬同士を比較する場合は、ラップの推移をチェックすることが大事です。
坂路の4ハロンのタイムがともに55.0秒の馬Aと馬Bがいるとして、それぞれのラップの推移が以下のようだったとしましょう。
- 馬A:16.4-14.6-12.3-11.7
- 馬B:14.7-13.8-13.2-13.3
上のラップは左から右にいくにつれて、ゴールに近づくような形での1ハロンずつのタイムですが、馬Aのほうは最後までタイムを縮められており、スピードが落ちていないことがわかります。
一方馬Bは、序盤は馬Aよりも速いもののスピードを維持できずに、最後の1ハロンはその前の1ハロンよりもタイムが落ちてしまっています。
両者を比較した場合、馬Aのほうが最後までスピードを持続して走れそうだと推測できるので、馬券を購入するのであれば馬Bよりも馬Aのほうがおすすめです。

単走か併せ馬か
追い切りはその馬だけで走る「単走」で実施されることもあれば、ほかの馬と一緒に走る「併せ馬」で実施されることもあります。
単走と併せ馬を比較すると、併せ馬のほうがほかの馬と競ることになって闘争心が刺激される分、よいタイムが出やすいことが多いです。
そのため、同じようなタイムで走っている2頭の馬がいた場合は、単走でそのタイムを出せている馬のほうが価値が高い傾向にあります。
併せ馬での追い切りに関しては、ほかの馬に集中力を乱されずに走ることができているかどうかも、チェックポイントのひとつです。
可能であればタイムだけでなく、映像を確認するのが望ましいでしょう。
調教場所
上述したように、追い切りを行う場所は坂路やポリトラックなどいくつかありますが、場所によって馬にかかる負荷などの特徴が異なります。
とくに長期休養明けでレースに臨むような馬の場合、まだ調教でしっかりとした負荷をかけられるような状態にない場合もあります。
調教場所から馬の調子を探るのも、ひとつのコツといえるでしょう。
普段とは異なる場所で追い切りを行った場合、陣営の意図が競馬新聞などに掲載されることもあるので、そういった情報も組み合わせることでより精度の高い予想が可能になります。

ジョッキーが乗っているかどうか
追い切りなどの調教は、基本的に調教助手と呼ばれる方が行うことが多いですが、大レース直前や期待馬の追い切りはレースで騎乗予定のジョッキー自らが行うこともあります。
ジョッキー自身が追い切りを行っているということは、厩舎やジョッキーの期待度の高さの裏返しでもあるので、要注目です。
ただし、レースで馬をコントロールするジョッキーは調教助手の方よりも馬を速く走らせる技術に長けているため、タイムも自ずと速くなります。
ジョッキーが追い切りを行っている場合は、調教タイムに関してはある意味「ゲタをはいている」ことは、十分注意しなければなりません。
普段の追い切りルーティーンと同じかどうか
一流のスポーツ選手は、試合に向けて普段と同じような行動の流れ、いわゆる「ルーティーン」をこなすことで、試合で100%の力を発揮できるようにしています。
競走馬も同じで、レース前は必ず「1週間前に坂路→当週にポリトラック」といったような、馬ごとのルーティーンを選択する厩舎は多いです。
そのため、普段は「1週間前に坂路→当週にポリトラック」の馬が、「1週間前にウッドコース→当週にポリトラック」の追い切りだった場合、ルーティーンを崩していることになります。
その背景には、調子が芳しくなく普段どおりの追い切りをこなせなかった、新たな側面を見出すために意図的に追い切りの方法を変えたなど、さまざまな思惑が存在するでしょう。
普段のルーティーンと異なるかどうかは、競走馬の追い切りをずっとチェックしていなければわからないことではありますが、気付けた場合には大きなヒントになるかもしれません。
追い切りの様子・無料動画の見方

追い切りに関するデータは、出走馬の馬柱を見ても確認できるわけではなく、競馬新聞を購入したり、競馬情報サービスを利用したりしなければわかりません。
追い切りのタイムや動画を無料で確認するための方法を紹介しましょう。
無料では一部しか見ることができない
追い切りのタイムを無料で確認したい場合、競馬ブックなどのWebサービスで無料会員登録をすることで、一部の馬の追い切りタイムを確認することができます。
しかし、すべての出走馬の追い切りタイムを確認できるわけではありませんし、追い切り動画の視聴は有料会員のみのサービスです。
無料で確認できる情報はごくわずかであることは、留意しておきましょう。

追い切りブログなどを参考にするのもひとつの方法
無料で確認できる追い切りのデータを活用したいのであれば、少し方向性は変わりますが追い切りブログなどを参考にするのもひとつの方法です。
世の中には、競馬サービスの有料会員に登録してレースに出走する競走馬の追い切りを確認したうえで、自身のブログでその情報を無料で公開しているようなブログもあります。
ただし、調教の様子やタイムを事細かに解説しているわけではなく、「調教評価:A」といったような判定と簡単なコメントを載せているようなものが中心です。
しかし、出走馬の追い切りがよい調子かどうかを知りたい方からすれば、そういった情報でも十分役に立つはずです。
ブログによって紹介する情報のテイストは異なるので、自分の知りたい情報が確認できるブログを見つけたら、その情報を十分に活用するとよいでしょう。
競馬の予想に追い切り評価を反映させるときの注意点
レースに出走する馬の追い切りをチェックして、自分なりに評価をしたとします。
しかし、その評価をもとにレースの予想をする場合、注意しなければならない点がいくつかあります。
競馬の予想に追い切り評価を反映させるときの注意点を、以下で紹介しましょう。
レースと追い切りの特性は合っているか
記事前半でも少し触れましたが、追い切りの場所によってとくに鍛えられるポイントは異なります。
そのため、追い切りで鍛えられるポイントとその馬が出走するレースの特徴が嚙み合っているかどうかは、大事なポイントです。
たとえば、中~長距離のレースに出走する予定の馬の場合、スピードやスタミナを主に鍛えられるウッドコースでの追い切りは相性がよいでしょう。
その一方で、主にパワーや瞬発力を中心に鍛えることになる坂路での追い切りを中心にしていた場合、実際のレースではスタミナ不足が懸念されるかもしれません。
いくら追い切りの調子がよかったとしても、レースと追い切りの特性が噛み合っていなければ、評価は据え置きにしておくのが無難です。

「縦」の比較でどうか
縦の比較とは、同じ競走馬で「今回の追い切り」と「以前の追い切り」を比較することを指します。
たとえば、ある競走馬が前回のレースで3着に入っていたとしましょう。
3着に入ったときの追い切りと今回の追い切りを比較して、今回の追い切りのほうがよいと判断できれば、今回は前回のレースよりも力を発揮しやすい状態にあると判断できます。
そのため、前回の結果である3着を上回る着順になるのではないか、と判断するのが縦の比較の考え方です。
同じ競走馬の過去の追い切りデータを入手できるのであれば、ぜひ予想に取り入れてみましょう。
「横」の比較でどうか
横の比較とは、同じレースに出走するほかの競走馬と比較することを指します。
レースは絶対的な評価ではなく、あくまでも出走馬同士の相対的な評価になるので、競走馬同士を比較することは欠かせません。
縦の評価で「これまでで一番のデキ」の馬がいたとしても、その能力を超すようなほかの馬がいれば、レースで1着を取るのは難しいでしょう。
陸上の100mで中学生記録を保有している中学生がコンディションを万全に整えたとしても、ウサイン・ボルトに勝つことはできないと考えるとわかりやすいでしょうか。
どれだけ調教が完璧に見える馬がいたとしても、そもそもの潜在能力という点で勝っている馬がほかに出走していた場合、そちらの馬により高い評価を与えざるを得ないのは仕方のないところです。
追い切りに注目すると競馬はより楽しくなる

追い切りは、レースの1週前や当週に行われる速いタイムを出す調教のことを指します。
追い切りで速いタイムを出せているかどうかで、出走馬の調子をおおよそ判断することができるので、競馬の予想をする方にとって追い切りデータは大事なファクターのひとつです。
また、タイムだけでなく単走か併せ馬か、騎乗しているのは調教助手かジョッキーかなども考慮すべき要素ですが、そこまで深く考えるのは難しい方も多いでしょう。
追い切りの動画を無料で試聴するのは難しく、競馬サービスの有料会員に登録しなければ全頭の追い切り情報は把握できません。
ライトな競馬ファンの方が追い切り情報を参考にしたいのであれば、追い切りに関する評価を無料で提供しているようなブログもあるので、そういったものをチェックするのがおすすめです。

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