競馬のボックスとは?おすすめの買い方や点数計算の方法など専門家が徹底解説

競馬のボックスとは?おすすめの買い方や点数計算の方法など専門家が徹底解説
山田 健太郎 この記事の監修者 山田 健太郎
   

競馬歴30年。地方競馬新聞記者として10年間勤務。競馬情報サイトの編集長として5年間勤務。その後、フリーランスライターとして独立し、競馬関連の執筆活動を開始。

現在は、競馬情報サイトや雑誌への寄稿、競馬関連書籍の執筆などを行っている。

競馬の多点買いの1つに「ボックス買い」という購入方法があります。

ボックス買いとは、複数の馬を選択して購入する買い方です。買い目を細かく考えなくていいので、競馬初心者にも予想しやすい買い方といえるでしょう。

しかしながら、何も気にせずに買い目を増やすと購入点数が多くなりますし、そもそもどのようにボックスで購入したらいいのか分からない方もいるのではないでしょうか。

当記事では、ボックス買いの特徴や仕組み、計算方法に加え、流しやフォーメーションといったほかの多点買いとの違いも解説しています。

ボックス買いをマスターしたい方はぜひ、参考にしてみてください。

目次

競馬のボックスとは?

競馬にある程度詳しい方なら、「ボックス買い」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。ボックス買い選択したすべての組み合わせをまとめて購入する方法で、ある意味大胆な買い方といえます。

ボックス買いでは、選択した馬の着順は問われません。そのため、どのような順番でゴールしても、上位に入線すれば馬券は的中となります。着順まで予想するのが苦手な方や、組み合わせが増えても的中させたいレースがある場合に有効な買い方です。

ただし、競馬のボックスには注意点があります。

それは、馬券の種類や買い方によっては、購入点数が膨大になり、多額の資金が必要になることです。

つまり、ボックス買いは的中率は高められますが、資金力も問われるため、金銭面で余裕がなければ推奨できません。

しかしながら、競馬の基本である予想を当てるという意味では、広範囲に買い目を広げられ、予想の手間も省けるボックスはおすすめできます。

難解なレースで買い目が絞り切れない場合や、幅広く買い目を増やしても的中すれば高配当が期待できるレースでボックス買いは有効に活用できます。

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競馬のボックスの計算方法

競馬のボックス買いは、選択した馬の組み合わせを全て購入する買い方です。

しかし、選択した馬の数が増えるほど、購入点数も増えていきます。

ここでは、ボックス買いの購入点数を計算する方法を馬券の種類ごとにまとめました。

計算式を覚えておけば、資金配分も容易になるため、ぜひ覚えておきましょう。

ボックスの点数の求め方

競馬のボックスの計算式は馬券の種類によって異なります。詳細は以下の表をご覧ください。

馬券種計算式18頭立ての計算式の例
枠連
馬連
ワイド
a×(a-1)÷218×(18-1)÷2
=18×17÷2
=153通り
馬単a×(a-1)18×(18-1)
=18×17
=306通り
三連複a×(a-1)×(a-2)÷618×(18-1)×(18-2)÷6
=18×17×16÷6
=806通り
三連単a×(a-1)×(a-2)18×(18-1)×(18-2)
=18×17×16
=4,896通り
a=選択した馬の数

なお、ボックスの購入点数は計算式を用いなくても早見表で確認することもできます。

早見表はJRAの公式ホームページや競馬サイト、競馬場や場外馬券売り場に置いている赤のマークシートにも記載されており、どこでも確認できます。

ボックスに必要な金額の計算

競馬のボックス買いは選択した馬の組み合わせが増えるほど購入点数が多くなり、購入金額も高くなります。

ボックス買いで必要な金額は、下記の数式を使って求めることができます。

1点あたりの金額×組み合わせ数=購入金額

馬券は1点100円から購入することができますが、100円単位で自由に設定可能です。

例えば、馬連の5頭ボックスは10点買いとなりますが、1点1,000円で購入した場合の購入金額は1万円となります。

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【初心者向け】競馬のボックスの買い方

ここからは、競馬初心者向けに、競馬場や場外馬券売り場に設置されているマークシートを使ったボックスの買い方を解説します。

出典:JRA

上記画像はボックス購入で使用する赤のマークシートです。このマークシートは両面に記入欄がありますが、片方はフォーメーション専用のため、1枚のマークシートでボックス購入とフォーメーション購入の両方を行いことができません。

一つのレースでボックスとフォーメーションを購入したい場合は、2枚以上赤のマークシートを使用しましょう。

なお、ボックス購入用の記入欄にはさまざまなチェック項目がありますが、購入の際、最低限記入しなければならない項目は下記の6項目です。

  • 馬名
  • レース番号
  • 式別
  • 枠番・馬番
  • 1点あたりの金額
  • 単位

6つの項目にチェックを入れて、発券機に購入代金と記入したマークシートを投入すると、馬券が発券されます。

なお、馬券発売締切時間は基本的に発走時刻の2分前となっています。

レースが発走するぎりぎりまで予想することができますが、発走直前になると発券機に行列ができるので、もしかしたら発券する前に発売締切になるかもしれません。余裕をもって馬券を購入しておきましょう。

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競馬におけるボックスの様々な買い方

競馬のボックス買いは、複数の馬の組み合わせをまとめて購入する方法で、単勝と複勝、WIN5を除く全ての券種で購入できます。

ただし、的中時の払戻金や購入点数は馬券種によって大きく異なる点は気を付けたいです。

ここからは、馬券種ごとのボックス購入の特徴を解説します。

馬連ボックスとは

馬連ボックスは1着と2着に来る馬を複数選択して購入する方法です。

着順は問わず、選択した2頭が上位2位以内に入れば的中となるため、比較的予想しやすい買い方です。

また、平均払戻金は約6,000円といわれているので、ある程度組み合わせが増えてもリターンが期待できます。

ただし、上位人気同士で決着した場合は、払戻が1,000円を下回るケースも多々見られます。

例えば、5頭ボックスの場合の組み合わせは10点となるため、できるだけ上位人気同士の組み合わせは避けた方がよいでしょう。

枠連ボックスとは

枠連ボックスは1着と2着に来る馬の枠番を複数選択して購入する買い方です。

枠連は全通りでも36通りしか組み合わせはなく、ほかの馬券種に比べて1点あたりの的中率が高いです。

ただし、枠連ボックスでは同じ枠番の組み合わせは購入できない仕様となっています。

そのため、枠連ボックスの全通り買いは36通りではなく、28通りとなります。

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ワイドボックスとは

ワイドボックスは3着以内に来る馬を複数選択して購入する方法です。

対象範囲が3着まであるため、選択した馬2頭が3着以内に入ればどのような着順でも的中となります。

また、3つの的中の組み合わせが存在しているのもワイドボックスのポイントといえるでしょう。

選択した馬3頭が3着以内に入ればトリプル的中となり、大幅な払戻金に期待できます。

ただし、ワイドの平均配当は約1,900円と高くないため、組み合わせが多いとトリガミになるリスクもあります。

そのため、やみくもに購入点数を増やさない、もしくは穴馬を含めるなどの工夫が大事です。

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馬単ボックスとは

馬単ボックスは1着と2着に来る馬を複数選択して購入する買い方です。

馬単は着順を指定して購入しますが、着順が逆になった場合は不的中となります。

しかし、馬単ボックスは両方の組み合わせをまとめて購入するため、着順を考慮する必要はありません。予想の手間を省きつつ、的中したときは高配当が得られるのが強みです。

ただし、購入点数は馬連ボックスの2倍となるため、資金に余裕がないと購入点数を増やせないため、中級者から上級者向けの買い方といえるでしょう。

三連複ボックスとは

三連複ボックスは3着以内に来る馬を3頭以上選択して購入する買い方です。

三連複は、選択した馬のうち3頭が3着以内に入線したら的中となる券種ですが、元々三連複は着順を指定する必要がないため、少数のボックス購入の場合は購入点数を抑えることができます。

例えば、三連複5頭ボックスの場合、購入点数は10点です。馬単5頭ボックスの組み合わせ総数が20点なのでそれよりも購入点数は低いです。

三連複ボックスは3頭の馬を選択する券種であるにもかかわらず、買い目を抑えられるのが大きな強みといえるでしょう。

ただし、頭数が増えると購入点数は増加し、9頭以上のボックスで馬単よりも三連複のほうが買い目が多くなります。

三連単ボックスとは

三連単ボックスは3着以内に来る馬を3頭以上選択して購入する買い方です。

三連単全券種の中でも特に予想が難しいですが、的中した時の払戻も高額です。

ただ、三連単のボックスでは着順を考慮しなくてよく、三連複ボックスと同じように予想が可能で、三連単の課題である着順を意識した予想を無視できるのが強みです。

ただし、三連単ボックスは頭数を少し足しただけでも購入点数が大幅に増える点は注意したいです。

例えば、三連単5頭ボックスの購入点数は60点なので、1点100円で購入したとしても6,000円必要になります。

6頭ボックスの場合は120点、7頭は210点と、一気に増えるため、買い目は慎重に選択したいです。

選択しなかった馬が1頭でも3着以内に入れば不的中となるため、ハイリスクハイリターンな買い方といえるでしょう。

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競馬のボックスとフォーメーションの違いとは

馬券の多点買いにはボックス以外にも様々な買い方がありますが、中でもフォーメーション買いは着順や頭数ごとに自由に買い目を選択できる強みがあります。

競馬初心者にとってボックスとフォーメーションはどのように違うのか、気になる方もいるでしょう。

ここからは、ボックスとフォーメーションの違いについて解説します。

フォーメーションは着順ごとに自由に買い目を選択できる

フォーメーションは着順(頭数)ごとに買い目を選択できる買い方です。

着順ごとに指定できるため、、例えば1着に2頭、2着に4頭、3着に6頭なので、着順ごとに好きなように買いたい馬を選択できます。

また、着順ごとに同じ馬を指定することも可能で、自由度に長けた買い方といえるでしょう。

的中率はフォーメーションよりボックスのほうが高い

フォーメーションとボックスの的中率は、ボックスのほうが高いです。

なぜなら、フォーメーションは自由に買い目を選択できるので、その気になれば少数買いも可能です。しかし、買い目を絞ると全体の的中率は低下します。

対して、ボックスは選択した馬の組み合わせを必ず購入しなければなりません。

競馬は購入点数が多いほど、的中率は高くなります。

ボックス買いで複数頭選択すると、明らかに不要な組み合わせもまとめて購入してしまいますが、その結果、ボックスはフォーメーションよりも的中率が高くなるのです。

購入点数はフォーメーションのほうが抑えられる

購入点数はボックスよりもフォーメーションのほうが抑えられます。

ボックスは選択したすべての馬の組み合わせを全て購入するため、不要な組み合わせも合わせて購入してしまうデメリットがあります。

対して、フォーメーションは着順や頭数ごとに買い目を自由に選択できるため、無駄な組み合わせはカットできます。

フォーメーションは買い目を自由にコントロールできるため、ボックスよりも購入点数を抑えることができるのです。

ただし、フォーメーションは組み合わせの自由度が高いため、購入点数の計算が複雑になります。

フォーメーションで買い目を求める際は、自動計算してくれるウェブサイトやスマートフォンアプリの利用を推奨します。

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競馬のボックスと流しの違いとは

競馬の多点買いにはボックスだけではなく流しもあります。

流しも多点買いの一種ですがボックスとは違った性質を持ち合わせており、どちらも一長一短です。

ここからは、ボックスと流しの違いについて解説します。

流しは軸と相手馬を選択して購入する買い方

流しは軸となる馬を1頭、相手となる馬を複数頭選択して購入する買い方です。

例えば、あるレースでAという馬を軸にしつつ、B,C,D,Eという馬を組み合わせるのが馬連流しです。

流しは高確率で馬券に絡む馬を見つけることができれば、最小限の買い目で馬券的中を狙えます。

レースや出馬次第で非常に有効な買い方といえるでしょう。

的中率は流しよりもボックスのほうが高い

流しとボックスではボックスのほうが的中率は高いです。

流しは軸馬1頭から複数の相手馬に流すため、買い目を抑えた買い方です。

対して、ボックスは選択した馬の組み合わせを全て購入するため、多点買いの中でもとくに買い目を広げます。

買い目が多いほど的中率が高くなるため、流しよりもボックスのほうが的中率が高くなります。

買い目は流しのほうが抑えられる

流しとボックスでは流しのほうが買い目を抑えることができます。

ボックスは選択したすべての馬の組み合わせを購入してしまう性質上、明らかに不要な組み合わせを購入せざるを得ません。

対して、流しは軸馬を1頭に固定しているのでそれだけでも買い目を抑えていますが、相手候補も自由に設定できます。

馬連ボックスの最大組み合わせ数が153通りに対して馬連流しはマックスでも17点なので、比較するだけでも流しのほうがはるかに買い目が少ないことが分かります。

ある意味ボックスと流しは長所と短所が表裏一体している買い方といえるのです。

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競馬のボックスの買い方をマスターしよう

今回は競馬のボックス買いについて紹介しました。

ボックス買いは選択した馬の組み合わせを全て購入するため、的中率を高めることができます。

また、馬単や三連単ボックスにおいては着順を度外視できるので、着順予想をパスして予想できるのも強みですね。

使い勝手のよい買い方ですが、その分購入点数が増えてトリガミになる可能性もあるので、むやみやたらに購入せず、できるだけ選択頭数を抑えながら予想するのが大事です。

上手く使えば難解なレースも当たられるボックス買い。

当記事を参考にしながらボックスで高配当を手にしてみてください!

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この記事を書いた人

競馬は奥深いギャンブルであり、楽しみ方は人それぞれです。私は、競馬ファン一人ひとりの楽しみ方に寄り添い、競馬の魅力を伝える記事を執筆していきたいと思っています。

<略歴>
・地方競馬新聞記者として10年間勤務
・競馬情報サイトの編集長として5年間勤務
・フリーランスライターとして独立し、競馬関連の執筆活動を開始
・現在は、競馬情報サイトや雑誌への寄稿、競馬関連書籍の執筆などを行っている

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