競馬を始めたばかりの人にとって、気になるのがG1レースの特徴といえます。
昨今の「ウマ娘ブーム」で競馬を始めた人も少なくありませんが、目標となるのがG1レースです。
G1レースは、賞金も高くて格式があり、メディアの注目度も違います。
この記事では、G1レースと他のグレード競走との違い、レース数や特徴、知っておくと楽しくなるうんちくをご紹介していきます。
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競馬のG1レースとは
競馬のG1レースとは、賞金が高くて最も格式あるものです。
他のレースとの違いや、注目度の高いレースをみていきましょう。
G1とG2やG3とは賞金が違う
1984年にグレード制が導入されて以来、賞金の高い順に「G1→G2→G3」と分かれています。
この3つを重賞レースと呼び、一般レースより賞金も高いので、それだけ強い馬たちが揃うわけです。
基本的に競走馬を管理する厩舎は、G1を目指しています。
G1は伝統もありますし、とても栄誉があるものです。
G1を勝った牡馬は、引退後も種牡馬になれるチャンスが広がります。
G2は、G1レースの前哨戦として組み込まれていることが多く、なかにはG1よりも長い歴史を誇るレースがあるのも特長です。
G3は、重賞の中で最もレース数が多くあり、賞金を加算したい馬たちが集うので激戦となりやすく、波乱も起きやすくなっています。
五大レースや八大レースは注目度も高い
G1の中には、五大レースというのがあります。
これはクラシックと呼ばれ、3歳世代しか出走することができません。
競馬発祥の地でもあるイギリスのクラシック競走を模範としており、日本では
- 「皐月賞」
- 「東京優駿(日本ダービー)」
- 「菊花賞」
- 「桜花賞」
- 「優駿牝馬(オークス)」
の5つになります。
これらは、三冠レースとして注目度も高いレースです。
競走馬を管理する人たちは、まずクラシックに出走することを目標としています。
また、五大レースに天皇賞春・秋と有馬記念を加えることで、八大レースとも呼んでいます。
ちなみに、三冠牝馬レースの最終戦となるのが「秋華賞」ですが、これはクラシックに入りません。
イギリスでは、3歳牝馬限定のクラシック競走がないからです。
格下の馬でも出走可能
競走馬は、勝利数によってランク分けされています。
- 新馬・未勝利
- 1勝馬
- 2勝馬
- 3勝馬
に振り分けられており、ここまでが条件戦と呼ばれています。
4勝以上の馬はオープンクラスに上がり、ここに重賞競走も組み込まれています。
オープンクラスは、本賞金によっても変わりますので、たとえ1勝馬であっても賞金によってはオープン入りが果たせるのです。
競馬で勝利すると本賞金が加算されていきますが、重賞レースは2着馬にも本賞金が加算されていきます。
G1レースは、1勝馬でも理論上は出走可能です。
G1とはいえ、出走頭数がフルゲート揃わないことは珍しいものではありません。
また、クラシックにはトライアルレースがあり、ここで優先出走権を手にすると1勝馬でもG1へ出走することが可能となります。
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G1レースの種類や特徴ってどんなものがあるの?
G1レースは、総数が少ないもののさまざまな種類があります。
2024年現在でJRAのG1は24レースあり、芝やダート、長距離や短距離、牝馬限定など、それぞれ特徴があります。
G1レースの一覧や、格式高いレースをみていきましょう。
G1レースの一覧【2024年最新】
大会名 | 芝/距離 | 馬の年齢 |
---|---|---|
フェブラリーステークス | 東京ダート/1,600m | 4歳以上 |
高松宮記念 | 中京芝/1,200m | 4歳以上 |
大阪杯 | 阪神芝/2,000m | 4歳以上 |
桜花賞 | 阪神芝/1,600m | 3歳牝馬 |
皐月賞 | 中山芝/2,000m | 3歳牡・牝 |
天皇賞(春) | 京都芝/3,200m | 4歳以上 |
NHKマイルカップ | 東京芝/1,600m | 3歳牡・牝 |
ヴィクトリアマイル | 東京芝/1,600m | 4歳以上牝 |
優駿牝馬(オークス) | 東京芝/2,400m | 3歳牝 |
東京優駿(日本ダービー) | 東京芝/2,400m | 3歳牡・牝 |
安田記念 | 東京芝/1,600m | 3歳以上 |
宝塚記念 | 阪神芝/2,200m | 3歳以上 |
スプリンターズステークス | 中山芝/1,200m | 3歳以上 |
秋華賞 | 京都芝/2,000m | 3歳牝 |
菊花賞 | 京都芝/3,000m | 3歳牡・牝 |
天皇賞(秋) | 東京芝/2,000m | 3歳以上 |
エリザベス女王杯 | 京都芝/2,200m | 3歳以上牝 |
マイルチャンピオンシップ | 京都芝/1,600m | 3歳以上 |
ジャパンカップ | 東京芝/2,400m | 3歳以上 |
チャンピオンズカップ | 中京ダート/1,800m | 3歳以上 |
阪神ジュベナイルフィリーズ | 阪神芝/1,600m | 2歳牝 |
朝日杯フューチュリティステークス | 阪神芝/1,600m | 2歳牡・牝 |
有馬記念 | 中山芝/2,500m | 3歳以上 |
ホープフルステークス | 中山芝/2,000m | 2歳牡・牝 |
最も盛り上がるのはダービーと有馬記念
数あるG1の中でも、東京優駿(日本ダービー)と有馬記念は特別といえます。
特に、ダービーというのは格別であり、すべてのホースマンが目標とするレースでもあります。
ダービーはJRAだけでなく、各地方競馬にも存在し、海外でも各国の最高峰といえるレースです。
レジェンドの武豊騎手は、毎回ワクワクするレースで、最低人気でも出走したいと自身のサイトでも述べています。
そして、JRAの中では有馬記念も特別なG1です。
ファンが人気投票で参加できるだけでなく、冬のボーナス後で年末、クリスマス時期に行われることから一年の総決算といえます。
しかも、有馬記念は馬券の売り上げが世界一ともいわれており、1996年には875億円の売り上げを誇ってギネス認定されているほどです。
また、名馬の引退レースになることが多く、オグリキャップやディープインパクト、キタサンブラックなどの一時代を作った馬たちの花道として存在されています。
知っておくと競馬が楽しくなるG1レースのうんちく
G1レースには、知っておくと競馬がもっと楽しくなる“うんちく”があります。
同じ初心者に話したくなる、うんちくを紹介していきます。
最多勝利騎手は武豊
2024年4月現在で55歳と、ベテランでありながら未だに天才と呼ばれているのが武豊騎手です。
昭和末期にデビューし、競馬を知らなくても武豊は知っている人が多いくらい知名度の高いレジェンドジョッキーです。
その武豊騎手は、2023年末までにJRAのG1を81勝しています。
近年、G1で活躍しているC・ルメール騎手は、50勝、川田将雅騎手は26勝ということを考えれば、破格の数字です。
武豊騎手が勝利していないのはホープフルSのみで、G1コンプリートにあと1つとなっています。
ホープフルSは、G1に昇格してからまだ7回と歴史は浅く、本来ならG1完全制覇といってもおかしくはないところ。
ちなみに2006年には、当時オープンレースだったのですが、ディープインパクトの弟ニュービギニングで勝利しています。
さて、武豊騎手といえば名馬とのコンビが多いもの。
ウマ娘がブームとなっていますが、この中で登場しているキャラの内、最も騎乗しているのが武豊騎手といえます。
スペシャルウイーク・サイレンススズカ・メジロマックイーン・キタサンブラック・オグリキャップ・ウオッカ・エアグルーヴなど、数えきれないほどです。
最多賞金獲得馬はイクイノックスの22億円超え
最多賞金獲得馬は、2023年末までにイクイノックスが22億円を稼いで、獲得賞金ランキングでトップとなりました。
ただ、2024年のドバイ遠征でウシュバテソーロがイクイノックスを超えたこともあり、今年一年でまだまだ伸びそうな気配です。
時代と共にレースや重賞の数も増えて、賞金もどんどん高額となっており、海外遠征や地方遠征も含めると過去の名馬との比較が難しくなっています。
ちなみにJRAのレースに限定すると、国内レースに絞ったキタサンブラックやテイエムオペラオーの18億円超えが最も高くなり、初めて10億円を突破したのがメジロマックイーンになります。
G1を制した高配当の大穴
G1史上で最も大穴が勝ったレースといえば、もはや伝説的ともなっている1989年のエリザベス女王杯です。
当時20頭立てで最低人気のサンドピアリスが勝利し、単勝430.6倍ととんでもない高配当となっています。
ちなみに、当時はまだ枠連までの発売なので、馬連はありませんでした。
2着に入ったのが10番人気のヤマフリアルなので、もし発売があれば間違いなく馬連も10万馬券を超えたでしょう。
そして、極めつけは3着の14番人気シンビクトリー。
これって3連単が存在していれば、とんでもない配当になっていたといえます。
いや、購入した人がいなかったのかもしれません。
このレースが伝説となるのは勝ち馬だけでなく、複勝圏内の3着までに人気薄が揃ったからです。
4着は15番人気のホウヨウファイナルですから、とてつもなく大荒れだったG1レースといえます。
有名な地方や海外G1レース
G1レースは、地方競馬にもあります。
ダートが主流の地方交流競走の内、帝王賞や川崎記念、東京大賞典にはJRAからも多数有力馬が登場しており、JBC(ジャパンブリーダーズカップ)には複数のG1が1日で行われています。
2024年からはダート三冠路線が確立されて、南関東競馬主催の東京ダービー(羽田盃も含む)にもJRAの競走馬が出走可能です。
海外には、多数のG1レースが存在しています。
▶海外で有名なG1レース | |
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レース名 | 国 |
凱旋門賞 | フランス |
エプソムダービー | イギリス |
キングジョージ6世&クイーンエリザベスS | イギリス |
ケンタッキーダービー | アメリカ |
ブリーダーズカップクラシック | アメリカ |
ドバイワールドカップ | UAE(アラブ首長国連邦) |
海外は同日に複数のG1競走を開催していることが多く、凱旋門賞デー、ブリーダーズカップデー、ドバイミーティングなどと呼ばれ、日本の競馬ファンにもお馴染みとなっています。
G1レースは競馬の最高峰:まとめ
ここまで競馬のG1レースについて解説してきました。
G1とは競馬の最高峰のレースであり、多くのホースマンが目指すもので、注目度も高くなっています。
G1レースのことが分かれば、より一層競馬の楽しみ方が増えていくでしょう。
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