佐賀県にある佐賀競馬場は、中央・地方の競馬場の中でもっとも最西端にある競馬場です。
他の地方競馬場と比較すると、最西端の地を活かした薄暮開催が盛んで、12時台から18時台までレースが行われています。
朝が苦手な方でも楽しめるような工夫がされている上、日没の短い冬時期はナイター設備を使うことで通年で夜までレースが楽しめるようになりました。
今回は、地方競馬の中でもローカル競馬場といえる佐賀競馬場の特徴や攻略方法についてまとめました。
特徴を理解してしまえば、中央競馬よりも当てられる可能性が増すので、佐賀競馬を極めたい方は参考にしてください。
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佐賀競馬における2つの特徴
佐賀競馬場は全長1,100mの右回りコースで、高低差は約1mと、ほとんど平坦です。
典型的な地方競馬のコースといえますが、佐賀競馬らしい特徴も存在しています。
最初に、佐賀競馬場の特徴を2つ紹介します。
全長・直線距離ともに短いコース
佐賀競馬場の大きな特徴として挙げられるのが、全長・直線距離がともに短いことです。
全長は1,100mの小回りとなっており、日本一1周の長さが短い園田競馬場の次に全長が短いです。
また、直線距離は250m、4コーナーからゴール板までの距離は約200mで、これは高知競馬と並んで日本一短い距離です。
ちなみに、旧名古屋競馬場も全長の短い競馬場として有名でしたが直線距離は約194mでした。
旧名古屋競馬場は現在移転して閉業しているので、2024年現在は佐賀競馬と高知競馬が日本一直線の短い競馬場となっています。
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最内は砂が深くて走りづらい
佐賀競馬のもうひとつのコースの特徴は、内柵から約3頭分の砂厚が深いことが挙げられます。
高知競馬同様内の砂が深いことから、脚が沈みやすくて必要以上にスタミナとパワーが必要になります。
同時に、スピードも殺されることから、ほとんどの騎手は内ラチ沿いを避けながら競馬を行っているのです。
ただし、佐賀競馬場は小回りコースゆえ、できることなら内目で競馬したいのが騎手の本音といえるでしょう。
脚が沈まない範囲の位置から競馬を行うことを信条に、騎手たちは日々レースに挑んでいるのです。
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佐賀競馬のコースの特徴を距離別に解説
佐賀競馬場はすべてダートコースとなっています。
2024年現在、佐賀競馬で使用されているコースは7種類ありますが、それぞれどのような特徴があるのか、解説していきます。
900m
佐賀競馬のダート900mは2コーナーの奥ポケットから発走します。
最初の3コーナーまでの距離は400mあり、地方競馬の中では長めに設定されています。
そのため、小回りコースの短距離コースにしては枠の優劣はそこまでありません。
脚色としては、最後の直線が短いことから逃げ馬の好走率が非常に高く、出走馬の脚色が勝敗を大きく左右しています。
なお、900mのコースは主に下級クラスで使用され、上級レースの場合はレース自体開催されていません。
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1,300m
佐賀競馬のダート1,300mのスタート地点は4コーナーの出口付近です。
1,300mというと短距離レースに区分されますが、佐賀競馬は全長が1,100mと短いため、4コーナー出口から発走してコースを1周強回ります。
小回りコースゆえに短距離にもかかわらずツーターンコースとなっていることから、立ち回りが重要です。
なお、1,300mも900m同様上級クラスで使用されることはありません。
しかし、佐賀競馬で開催される頻度は意外と高いため、1,300mの攻略法を知っていることが佐賀競馬攻略の糸口につながるのです。
1,400m
佐賀競馬のダート1,400mは4コーナーの奥に設けられたポケット地点がスタート地点で、1,300mのスタート地点を100m後退させたところにあります。
スタートから最初の1コーナーまでの距離が350mもあるため、枠の影響はありませんが、1,300mと違って長く脚を活かすことができるため、1,300m以上にハイペースになりやすいです。
ツーターンコースという形態上、1,300m同様立ち回りの器用さが求められます。
なお、1,400mは交流重賞のサマーチャンピオンの舞台にも指定されており、佐賀競馬で使用される頻度が非常に高いレースとなっています。
1,750m
佐賀競馬のダート1,750mは九州チャンピオンシップや佐賀若駒賞といった佐賀競馬指定の重賞の舞台となっています。
スタート地点は向こう正面の真ん中あたり、ちょうど⑥のハロン棒の手前当たりです。
最初のコーナーまでの距離が約150mしかないため、先行するには枠の並びとスタートダッシュ、加速力が求められます。
内の馬のほうがロスなくインを確保できますが、佐賀のダートコースは内柵の砂厚が深くて助走がつけにくいです。
そのため、意外と枠の優劣はそこまで存在していません。
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1,800m
佐賀競馬のダート1,800mは1,750mのスタート地点を50m後方に下げた場所です。
コース形態は1,750mとほとんど変わりませんが、佐賀スプリングカップや佐賀皐月賞、ル・プランタン賞など、佐賀の重賞レースの舞台として指定されることが多く、開催頻度は比較的高いです。
枠順的には内枠の馬は砂の深い内ラチ沿いから立ち回る必要があります。
また、佐賀は小回りコースなので外枠の馬は6つのカーブを馬郡の外から立ち回らざるを得ない場合があり、他馬より長い距離を走ることも珍しくありません。
1,750m同様、枠の影響はそこまでないのが実情です。
2,400m
佐賀競馬のダート2,400mのスタート地点はダート1,300mと同じく4コーナーの出口付近です。
全長1,100mのコースを2周強回るコースとなっており、コーナーを8回回らなければなりません。
外枠の馬は内の馬の外目から競馬する可能性が高いので、長く脚を使う可能性があります。
しかしながら、スタートから最初の1コーナーまでの距離が250mあるのでダッシュ力のある馬は外枠でも果敢に前に立って経済コースを確保できます。
なお、佐賀のダート2,400mはコース自体存在しますが、2004年3月を最後に開催されていません。
2,500m
佐賀競馬のダート2,500mは秋に開催される重賞レース「九州大賞典」のみ使用されるコースです。
中央競馬におけるステイヤーズステークスやダイヤモンドステークスのように、年に一度しか開催されない重賞専用コースとなっています。
スタート地点はダート1,400mと同じく4コーナー奥に設けられたポケットで、コースを2周強回ります。
年に一度しか使用されないレースということで過去データの統計が確認しづらいです。
2014年から2023年までの九州大賞典の過去10年の勝ち馬7頭が6~8枠だったので、外有利の傾向が見られました。
▼高知競馬の特徴はこちらをどうぞ!
佐賀競馬場の強い騎手ランキングTOP5
佐賀競馬は全地方競馬場の中でもマイナーな競馬場に区分されます。
しかしながら、佐賀競馬場で好成績を残している騎手もたくさんいます。
地方競馬は中央競馬以上に騎手の実力が反映されやすいため、強い騎手を見つけ出すのも地方競馬で勝つために重要なのです。
ここからは、佐賀競馬場で勝利数の多い騎手をランキング形式でまとめました。
なお、データは2023年1月1日から12月31日までのものを使用しています。
1位:飛田愛斗
2023年に最多勝利129勝を手にした飛田愛斗騎手は2020年にデビューしたばかりの若手騎手です。
デビューからわずか268日で通算100勝し、歴代最速の記録を達成しました。
また、2021年のヤングジョッキーシリーズでも優勝し、若手騎手の中でもひときわ抜けた存在となっています。
2023年の通算成績は【129-115-107-474】で
- 勝率15.6%
- 連対率29.6%
- 複勝率42.5%
とハイアベレージでした。
2024年は7月終了時点で後述する山口勲騎手に次いでリーディング2位ですが、依然安定して上位争いしていることから信頼できる騎手といえるでしょう。
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2位:山口勲
佐賀競馬を代表する山口騎手は1987年にデビューし、30年以上も佐賀競馬で活躍しています。
2006年に佐賀競馬のリーディングジョッキーを手にしてからは2022年までの16年間も最多勝利を獲得していました。
2023年は若手騎手の飛田騎手にその座を譲りましたが、2024年8月9日終了時点で山口騎手の勝利数は98勝です。
2位の飛田騎手の58勝と比較すると群を抜いて勝利数が多いことから、リーディングの座を取り返せる可能性も高くなりました。
佐賀のレジェンドともいえる山口騎手ですが、2023年の通算成績は【124-88-58-257】で
- 勝率23.5%
- 連対率40.2%
- 複勝率は51.2%
でした。
2回に1回馬券に絡むので、馬券的にも非常に頼りになる騎手といえるでしょう。
3位:山田義貴
山田義貴騎手は2022年にデビューした騎手で、飛田騎手よりも若いです。
デビュー翌年の2023年には117勝を記録し、わずか2年目にして100勝を達成しました。
2024年は南関東競馬の川崎にも期間限定で騎乗しているように、自身のスキルも磨いています。
なお、2023年の山田騎手の成績は【117-78-75-461】でした。
勝率16.0%、連対率26.7%、複勝率36.9%で勝率は飛田騎手の15.6%を上回っています。
今後は飛田騎手と並んで、佐賀競馬をけん引する存在となるでしょう。
▼大井競馬場の特徴を解説しています!
4位:石川慎将
石川慎将騎手は2010年にデビューした騎手で、佐賀の中堅的な存在です。
厩務員時代に騎手免許をとってデビューしているので競馬とのかかわりはそれ以上あるといえるでしょう。
2023年の成績は【101-104-111-469】で
- 勝率12.9%
- 連対率26.1%
- 複勝率40.3%
で、上位3騎手と並んで通算100勝を達成しており、複勝率を見ても高いレベルで上位争いしていることから佐賀競馬で信頼できる騎手といえるでしょう。
5位:出水拓人
出水拓人騎手は2018年にデビューした騎手で、飛田騎手や山田騎手と並んで若手に数えられる騎手です。
出身は神奈川の厚木市で、中学の時に親と行った中山競馬のレースを間近に見て騎手を志したようです。
佐賀競馬でデビューし、着実に実績を積み重ねて2023年は79勝を達成しました。
偶然ですが、山田義貴騎手や石川慎将騎手と全く同じ勝利数、2位の飛田騎手とも1勝しか差がないため今年は更なるリーディング上位にも期待できるでしょう。
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佐賀競馬場の強い馬はウルトラノホシ
佐賀競馬場は移転前時代を含めたら1924年から開催されており、開催100周年を迎えました。
ただし、中央競馬や南関東競馬ほど活躍馬はいません。
しかしながら、2024年現在もターフで活躍している生え抜きのウルトラノホシは2024年の時点で3歳の若駒ながら、すでに佐賀の重賞を4勝しています。
交流重賞にも果敢に参戦しており、ブルーバードカップは中央勢に次いで4着に入線しました。
現在のところ、交流重賞で馬券には絡めておらず、中央勢や南関勢との実力の差がありますが、上位争いには加わっていることから、悲願の交流重賞制覇を成し遂げられるかもしれません。
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佐賀競馬で儲かる予想を立てるコツ3選
佐賀競馬場は典型的な地方競馬のコースですが、独自の特徴も少なくありません。
ここからは、佐賀競馬場で儲かるための予想方法を3つ紹介します。
内枠よりも中枠が有利だと知る
佐賀競馬場の最大の特徴としては、内柵から馬3頭分くらいの砂が深いことです。
これまでも何度か触れているように、砂が深いとスタミナが消耗しやすくパワーが必要です。
また、スピードも削がれるため各騎手は内ラチを避けつつ、競馬を行っています。
内枠はどうしても砂の深い場所を踏む場面があり、外枠は小回りコースゆえに外を回されることが多いです。
そのため、もっともロスなく立ち回れる中枠がもっとも有利といわれています。
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山口勲騎手が飛ぶレースを見極める
佐賀競馬でもっとも好走率が高い騎手はベテランの山口勲騎手です。
山口騎手は16年連続でリーディング上位でしたし、2024年も他の騎手を抑えて一人だけ勝利数を伸ばし続けています。
そんな山口騎手ですが、2023年の成績を見てみると、勝利した124勝のうちの114勝が1~3番人気に騎乗していました。
4番人気以下の馬には199回騎乗していたものの、勝利はわずか10勝のみで勝率はたったの5%しかありません。
勝率をガクンと落としていることから、人気のない馬に騎乗した山口騎手はかえって予想から消しやすいといえるのです。
5重賞単勝式で高リターンを狙う
佐賀競馬では5重賞単勝式という馬券を購入できます。
競馬投票サイト「オッズパーク」で購入できる馬券で、指定された5つのレースの勝ち馬を予想し、全て的中したら配当が得られます。
理屈としては中央競馬におけるWIN5と全く同じものと認識してもらえたらいいでしょう。
5重賞単勝式は難しいように思いますが、佐賀競馬は騎手の力量がレース結果に反映されやすいです。
極端な話をすると、馬の実力よりも勝率の高い騎手を中心に予想するだけで勝ち馬を予想しやすいのです。
これまで紹介したリーディング上位騎手はもちろんのこと、特定の距離で好成績を残している騎手など中心に盛り込むことで、中央競馬よりも的中率を高めることもできます。
ただし、5重賞単勝式はオッズパークでしか発売されていない関係上、売上が少なく、払い戻しはそこまで大きくならない点は留意しておきたいです。
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佐賀競馬の特徴:まとめ
日本一西にある佐賀競馬場は地方競馬の中でもローカルな競馬場で、競走馬のレベルも中央や南関と比較すると高くありません。
しかしながらジョッキーの実力の差が大きいことから、中央競馬や南関よりも予想しやすく当てやすいです。
当記事では佐賀競馬の特徴や勝つためのポイントをまとめました。
佐賀競馬で一発当てたい人の参考になれば幸いです。
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