JRAの東京や中山、京都に阪神といった主要競馬場は知っていても、それ以外のローカル競馬場はよくわからないという人は多いのではないでしょうか。
ましてや地方競馬場については、全く知らないというファンもいることでしょう。
日本全国の競馬場は、中央競馬で10場、地方競馬で15場の合計25場あります。
すべての競馬場が同じコースになっていればいいのですが、高低差が大きかったり、ゴール前の直線が長かったりと様々です。
このことが予想を難しくしていて、ある競馬場で好走した馬が別の競馬場では全く走らないなんてこともあります。
馬券の的中率を上げるためには、競馬場の研究が欠かせませんね。
そこで中央競馬・地方競馬の競馬場、全25場の特徴を解説します。
各競馬場の大きな特徴を、他場と比較しながら見ていくので参考にしてください。
中央競馬における競馬場の特徴とコース比較
競馬を始めたばかりの人でも、日本ダービーや有馬記念などの大きなレースは知っていることでしょう。
そしてこのような大レースが行われているのは、中央競馬の競馬場です。
中央競馬はJRA(日本中央競馬会)が主催し、全国10場の競馬場を管理・運営しています。
レース体系の頂点にあるGⅠレースのほとんどが、主要4場といわれる東京・中山・阪神・京都の各競馬場での開催です。
この他に中間的な扱いの中京競馬場や、ローカルの札幌・函館・新潟・福島・小倉の各競馬場があります。
各競馬場のコース形態は様々なため、同じように予想していては馬券を的中させることができません。
それぞれの特徴を把握して、そこに合った予想をすることが大事なのです。
中央競馬の競馬場の特徴とコースを比較して、的中率アップを目指しましょう。
- 東京競馬場
- 中山競馬場
- 京都競馬場
- 阪神競馬場
- 中京競馬場
- 札幌競馬場
- 函館競馬場
- 新潟競馬場
- 福島競馬場
- 小倉競馬場

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東京競馬場の特徴

東京競馬場は府中競馬場ともいわれ、多くの競馬ファンからは日本一の競馬場と認められています。
日本ダービーや天皇賞(秋)などの主要GⅠレースが行われ、またジャパンカップは日本最高賞金レースの一つです。
このような格の高いレースに加え、歴史や風格などが備わっています。
東京競馬場の特徴を見ていきましょう。
広大な馬場で紛れが少ない
東京競馬場に行ってみると、まずはその大きさに驚かされます。
豪華なスタンドから馬場を見ると、芝コースの内側にあるダートコースは遠く、向正面ははるかかなたです。
芝のAコースは1周距離2083.1m・幅員31〜41mで、ダートコースでも1周1899m・幅員25mもあります。
また第4コーナーを回ってゴールまでの直線は、芝コースが525.9m・ダートコースは501.6mとかなりの長距離です。
これらの数字から、実力のある馬が実力を発揮しやすいコースであることがわかります。
幅員が広いことでコーナーを回る際もゴチャつくことなく、スムーズに外を回ることが可能です。
東京競馬場のレースを観るとわかりますが、第4コーナーを回ったあとの各馬はうまくバラけています。
さらに長い直線のため、馬の絶対能力が試されるコースなのです。

勝負を分ける2つの坂がある
東京競馬場の特徴といえば、ゴール前の坂を挙げる人も多いことでしょう。
最後の直線のゴールまで460m地点から、高低差2mの上り坂が待ち受けています。
これだけでかなりの体力を消耗しますが、ここからさらにゴールまでは300mもあり、非常にタフなコースといえるのです。
そして見落とされがちですが、東京競馬場にはもう一つの坂があります。
第1コーナーから向正面にかけてはゆるやかな下り坂で、各馬は軽快に走っていきますが、第3コーナー手前に高低差1.5mの上り坂があるのです。
各馬は直線を前に一息入れたいところですが、このコースはそれを許してくれません。
そして坂の頂点からは今度は一気に下り、第4コーナーに向かっていくのです。
向正面と直線の2つの上り坂は、勝負を分ける坂といってもいいでしょう。
上がり3ハロンタイムの速い馬が有利
コーナーでの紛れが少なく直線が長い東京競馬場では、上がり3ハロンタイムの速い馬が有利です。
上がり3ハロンタイムは最後の600mに要した時間のことで、これが速いということは瞬発力がある馬といえます。
2024年の天皇賞(秋)はドウデュースが勝ちましたが、その際の上がり3ハロンタイムは32秒5という驚異的な数字でした。
ドウデュースのような瞬発力がある馬は、後方にいても直線で逆転できる可能性があるのです。
一方で逃げ馬が逃げ切るにはペースに恵まれないと厳しく、差し・追い込み馬が活躍しやすいコースといえます。

中山競馬場の特徴

中山競馬場は年末に行われる有馬記念が有名で、レース開催日は毎年多くの人が訪れます。
2018年にはスタンドを大改修し、より快適な施設に生まれ変わりました。
そんな中山競馬場のコースを一言で表すと「トリッキー」で、能力があるだけでは勝てないことでも有名です。
予想が難しいと言われていますが、コースの特徴を知ることで馬券の的中に繋がっていきます。
中山競馬場の特徴を見ていきましょう。

内回りと外回りは全く違った特徴のコース
中山競馬場の芝コースは内回りと外回りがあり、それぞれ全く違った特徴があります。
同じ中距離戦でも内回りの1800mと、外回りの1600mでは予想方法が異なるのです。
内回りは1周1667.1m(Aコース)の小回りコースで、一般的な競馬場のようにきれいな楕円形をしています。
一方外回りは1周1839.7m(Aコース)で、第2コーナーで内回りと分岐して外側を回り、第3コーナーで再び合流するコースです。
上部にせり出すコースの全体図を見ると、小さな山かおむすびのような形になっています。
同じ競馬場の芝コースですが、内回りと外回りをよく把握した上で予想するようにしましょう。

高低差5.3mは中央競馬最大
中山競馬場がトリッキーなコースとされる理由の一つが、中央競馬最大の5.3mの高低差があることです。
第1コーナーに坂の頂点があり、そこから向正面・第3コーナーにかけて一気に駆け下りていきます。
そしてゴールまで180mの地点に、高低差2.2mの上り坂が待ち構えているのです。
ここまで順調に走ってきた馬もパタッと止まってしまい、大逆転のレースになることもあります。
スリル満点のレース展開は見ている分には楽しいですが、馬券を買っているとハラハラドキドキして心臓に悪い感じです。
このコースは、スピードプラスパワーのある馬を選ぶことが大事になります。

短い直線を制するのは器用な馬
中山競馬場の直線は310mしかなく、4大競馬場の中では最も短くなっています。
そのため逃げ・先行馬が有利なように感じますが、差し馬も活躍できるコースです。
それはゴール前の急坂が影響していて、馬場の真ん中を通って差し馬が逆転することもあります。
しかしそのためには第4コーナーを回るあたりで、前に取り付いている必要があるのです。
大外一気の強襲は、よほどのことがない限り決まらないと言っていいでしょう。
中山競馬場のトリッキーなコースを制するのは、逃げ・先行でも差しでも器用な馬です。
向正面で体力を温存しながらもスルスルと前に行けて、直線で一気にギアを上げられるような器用さが必要となります。
中山巧者といわれる中山競馬場を得意とする馬を中心にして、予想を組み立てましょう。

京都競馬場の特徴

京都競馬場は京都市の伏見区にあり、最寄り駅が京阪本線の淀駅であることから、淀競馬場とも呼ばれます。
大規模改修工事を行い、2023年4月にリニューアルオープンしました。
この改修はスタンド部分が多くコースにはあまり影響がないため、過去の傾向をそのまま活かすことができます。
京都競馬場の特徴を見ていきましょう。

第3コーナーの坂は京都競馬名物
京都競馬場の最大の特徴といえば、第3コーナーの坂ではないでしょうか。
他の箇所は平坦なのに、外回りコースでは高低差4.3m(内回りは3.1m)のこんもりとした丘になっています。
かつてはゆっくり上ってゆっくり下るのが定石とされていましたが、馬の能力が上がるにつれ下り坂を利用して一気に加速するようになりました。
体力を温存しながら、いかにこの坂を越えるかが勝敗の分かれ目です。
京都競馬場はGⅠレースの菊花賞・天皇賞(春)が行われ、それぞれの距離は3000m・3200mと長距離になります。
そしてスタート地点は第3コーナー前となることから、レースでは坂を2回越えなければならず、スタミナに加えパワーが必要です。
幅員が広くゴチャつかない
京都競馬場の幅員は最大38mもあり、東京競馬場と同様にAコースからDコースまでの設定が可能です。
開催途中に内ラチを外にずらしていくことで、各馬は内側の荒れた馬場を通らなくて済むようになります。
幅員が広くコーナーでゴチャつかず、どの時期でもきれいな芝の上を走れるので、実力馬が実力を発揮しやすいコースと言えますね。
ダートコースは大きいけど直線は長くない
京都競馬場のダートコースは平安ステークス(GⅢ)などの重賞が行われており、1周距離は東京競馬場に次いで大きく1607.6mとなっています。
しかしその割に直線は329.1mと、あまり長くないので注意が必要です。
またダートコースにも第3コーナーの坂があり、直線にかけては下り坂でスピードが上がります。
そのため全体のタイムだけでなく、上がり3ハロンタイムも速くなる傾向なので、それを頭におきながら他場と比較してみてください。
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阪神競馬場の特徴

阪神競馬場は兵庫県宝塚市にあり、阪急今津線の仁川(にがわ)駅が最寄り駅であることから仁川競馬場とも言われています。
宝塚記念や桜花賞などのGⅠレースが有名な、阪神競馬場の特徴を見ていきましょう。
外回りコースは右回りで日本最長
阪神競馬場のコース図は、「なんだこれ」と2度見してしまうほど特殊です。
内回りコースの第3コーナーから分かれた外回りコースは、大きく外を回って第4コーナーで合流します。
外回りコースの1周は2089mで東京競馬場(2083.1m)より長く、右回りでは日本最長です。
さらに直線は356.5m(Aコース)とこちらも右回りでは最長で、長い向正面とゆったりしたカーブから走りやすいコースと言えます。
ゴール前にきつい上り坂がある
外回りコースの全体の高低差は2.4mですが、特徴的なのはゴール前の急な上り坂です。
第4コーナーのゴール前600mから200m地点にかけて、高低差約2mほどの坂を下ります。
そしてそこから一気に1.8m上ってゴールに駆け込むのです。
勾配は1.5%とかなり急で、実際に競馬場でレースを見ると、必死に上ってくる馬を確認できます。
外回りコースは走りやすいですが、最後の急坂を考えた予想が必要ですね。
開催後半の芝は荒れやすい
阪神競馬場の幅員は最大29mで4大競馬場としては狭く、窮屈な感じです。
幅員が狭いため東京や京都がDコースまで設定可能なのに対し、阪神競馬場はBコースまでしか使えません。
そのため開催後半は芝が荒れやすいので注意しましょう。
外回りコースは普通の状態でも差し馬有利ですが、開催後半はさらにその傾向が強くなります。
長い直線を利用して大外一気があるので、差し・追い込み馬を中心に予想してみましょう。

中京競馬場の特徴

中京競馬場は愛知県の豊明市にある競馬場です。
東に東京・中山、西に阪神・京都があり、日本経済の状況と同じく微妙な立ち位置にあります。
3月・12月の開催はローカルとして、7月・8月開催は西の主開催としての扱いです。
左回りで芝Aコースの1周距離は1705.9m、直線は412.5mとなっています。
中京競馬場の特徴を見ていきましょう。

GⅠレースも行われる競馬場
主要4競馬場と異なる立ち位置の中京競馬場ですが、第3場としては唯一GⅠレースが行われています。
3月開催時の高松宮記念は1200m戦で、春のスプリント王決定戦として人気のあるレースです。
また12月に開催されるチャンピオンズカップは、秋のダート王決定戦となります。
チャンピオンズカップは2014年に新設されたGⅠで、それまで東京や阪神で行われていたジャパンカップダートの進化系といってもいいレースです。
2020年より優勝馬には、サウジアラビアのサウジカップの優先出走権が与えられています。
ウシュバテソーロなど海外でも活躍するダート馬が増える中、チャンピオンズカップは貴重な国内GⅠレースなのです。

東京競馬場より急な坂が待ち構える
中京競馬場のコースの大きな特徴は、ゴール前に待ち受ける急な上り坂です。
第3・第4コーナーがスパイラルカーブで、向正面からゴールまで300m地点にかけては下り坂になっているため、逃げ馬も差し馬もスピードに乗ってきます。
そこから高低差約2m・勾配2%の坂を上っていくのですが、これは東京競馬場の坂よりも急です。
そして上ったあともゴールまでは200m以上あり、ゴール前は最後の力をふりしぼった激しい攻防となります。
開催後半はパワー型の馬が狙い目
中京競馬場の幅員は最大30mで、AコースとBコースのみ設定が可能です。
開催後半は内側の芝が荒れてきて走りづらく、特に内を通る逃げ・先行馬には厳しくなります。
代わりにスパイラルカーブを利用してスムーズに外を回る差し馬が、比較的きれいな芝の上を走れて有利です。
またパワー型の馬が活躍する傾向なので、重馬場の適性などを考えて予想するようにしましょう。

札幌競馬場の特徴

中央競馬は北海道で2つの競馬場を運営していますが、札幌競馬場はその内の一つです。
寒冷地のため夏開催のみとなり、ローカル競馬場で唯一のGⅡレース札幌記念が行われています。
1周1640.9mとまずまずの大きさのある札幌競馬場ですが、どのような特徴があるのかを見ていきましょう。
平坦で丸いコース
通常の競馬場は横に長い楕円形をしていますが、札幌競馬場はどちらかというと丸に近い形をしています。
コーナーはゆるやかですがその分向正面も直線も短く、直線の長さは266.1m(Aコース)しかありません。
芝1800m戦は馬場を1周しますが、スタートするとすぐにカーブで、向正面に出たと思ったらすぐに第3コーナーといった感覚です。
高低差0.7mのほぼ平坦なコースということもあり、逃げ・先行馬が有利となります。
洋芝のため走破タイムが遅い傾向
日本の競馬場の芝は野芝やオーバーシードが多いですが、寒冷地である北海道は洋芝のみを使用しています。
洋芝は寒さに強いけど耐久性は弱く、走破タイムが野芝よりかかるのが特徴です。
毎年秋になるとフランスロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞が話題になりますが、距離2400mの割に走破タイムは2分28秒などと遅くなっています。
これは洋芝であることと、馬場の傷みがあることが理由です。
そんなことから札幌競馬場では洋芝に適合する馬を見つけることが、的中率をあげるヒントになります。
直線が短く器用に立ち回れる馬が狙い目
騎手の立場になると、丸い札幌競馬場で大事なのは仕掛けどころなのではないでしょうか。
逃げ馬は自分のペースを守って走ればいいですが、先行馬・差し馬はそのままでは逃げ切られてしまいます。
レースのペースにもよりますが、少なくとも向正面では少し仕掛けて、第3コーナーを回るあたりでは前に取り付いていたいですね。
そのため札幌競馬場では、器用に立ち回れる馬が上位となる傾向があります。
小回りコースが得意な馬を狙ってみましょう。

函館競馬場の特徴

函館競馬場は北海道で3番目に人口が多い函館市にあり、中央競馬で唯一海が見える競馬場として知られています。
夏の開催で旅行シーズンと重なることもあって、本州からも多くの人が訪れ、競馬と温泉をセットにした旅が人気です。
函館競馬場の特徴を見ていきます。
中央競馬で最も直線が短いコース
函館競馬場は右回りで1周が1626.6m(Aコース)、直線は262.1mで中央競馬で最も短くなっています。
第3・第4コーナーはスパイラルカーブになっていて、差し馬は外を回りやすいコースではありますが、それでも逃げ・先行馬が有利な傾向です。
高低差3.5mはローカル競馬場最大
直線が短い函館競馬場ですが、高低差は3.5mもありローカル競馬場では最大です。
スタンド前から、第2コーナーの一番低い地点まで約2mほど下ります。
そこから第3コーナーと第4コーナーの中間にある頂点に向けて、3.5mを上っていくのです。
逃げ・先行馬が有利な傾向なコースですが、ここで息を抜かないと直線に向く前にバテてしまいます。
差し馬は第4コーナーでは前にいないと勝てないので、この上り坂で仕掛けることが必要です。
どちらにしても、力のある馬が活躍することは間違いありませんね。
後半戦は芝が荒れて力が必要
札幌競馬場と同じく、函館競馬場の芝はすべて洋芝になっています。
洋芝は耐久性が劣るので、開催後半になると芝が荒れて、それを乗り越える力が必要です。
後半戦は第3・第4コーナーのスパイラルカーブを利用して、差し馬の外差しが決まりやすくなります。
しかしそのためには向正面の坂をなんなく越え、荒れた馬場も苦にしないパワーが必要なのです。
函館競馬場の後半戦は、スピードよりパワーを重視して予想しましょう。
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福島競馬場の特徴

福島競馬場は東北地方唯一の競馬場で、春・夏・秋それぞれの季節で開催されています。
競馬場のある福島市は盆地であることから、夏の開催は暑くなることでも有名です。
名湯飯坂温泉が近くにあるため、遠方からここに泊まって競馬を楽しむ人もいます。
また福島駅からのアクセスもよく、新幹線で首都圏からの日帰りも可能です。
福島競馬場の特徴を紹介します。
中央競馬で最もコンパクトな競馬場
福島競馬場のAコースは1周距離1600m・幅員最大27m・直線292mで、中央競馬で最も
コンパクトな競馬場です。
少し立派な地方競馬場のような感覚ですが、コンパクトなだけにスタンドからも向正面がよく見えて、レースを追いやすいというメリットもあります。
小回りコースですが300m近い直線のため、ある程度差しも決まる印象です。
全体として逃げ・先行馬が有利ではありますが、差し馬にも注意しましょう。

起伏のあるコースが体力を奪う
芝コース1.9m・ダートコース2.1mとそれほど大きくない高低差の福島競馬場ですが、起伏があることに注意が必要です。
スタンド前から第1・第2コーナーにかけて約2m下ったあと、向正面半ばまで約2mを上ります。
そして第4コーナーから直線半ばまで約1m下り、ゴールに向けてまた上り直すのです。
下って上って、また下って上るという起伏のあるコースで、見た目以上に体力が奪われます。
坂を克服できる馬に注目してみましょう。
スタートが上手く器用な馬が狙い目
起伏があり差しも届く福島競馬場ですが、それでも逃げ・先行馬が有利です。
大事なのはスタートが上手なことで、出遅れはレースの距離に関係なく致命傷になります。
また、差しが決まるといっても第4コーナー通過時は、前を見据えた位置にいないと勝てません。
それらを兼ね備えた器用な馬が活躍する競馬場といえますね。
福島競馬場で好成績を収めているリピーター馬が狙い目です。

新潟競馬場の特徴

新潟競馬場は日本海側にある競馬場で、独特なコース形態が注目されています。
暑さ厳しい中での開催もあり、2024年は昼の休憩時間を長く取り、薄暮競馬が行われました。
新潟競馬場の特徴を見ていきましょう。
日本唯一の1000m直線コースがある
新潟競馬場といえば、日本唯一の1000m直線コースが有名です。
外回りコースの第4コーナー奥に200m以上の引込線を作り、直線1000mコースを実現しました。
コースレコードは2002年のアイビスサマーダッシュ(GⅢ)で、カルストンライトオが記録した53秒7です。
1000mの距離をこのタイムで走れるのですから、直線の効果はすごいですね。
スタートして200m少しで外回りコースと、その後内回りコースとも合流します。
そのためコース後半は内側の芝が荒れているため、各馬はスタートと同時に外へ外へと切れこんでいくのです。
距離のロスのない外枠が有利なコースといえます。
1周距離は日本最長
新潟競馬場は左回りで芝コースは内回りと外回りがありますが、その2つは全く違ったものといっていいでしょう。
内回りAコースは1周1623m・直線358.7m・高低差0.8mと平均的な大きさですが、直線は中山競馬場よりも長くなっています。
一方外回りは内回りの第3コーナーから分岐して大きく外を回り、第4コーナーで合流するというコースです。
Aコースの1周距離は2223m、直線は658.7mで共に日本最長となっています。
新潟競馬場の芝コースは、内回りと外回りの違いを理解することが大事ですね。
上がり3ハロンタイムが速くなる傾向
外回りコースの高低差は2.2mで、ゴールまで1000mの地点が頂点です。
そこから直線半ばにかけて下り坂が続くため、新潟競馬場の上がり3ハロンタイムは速くなる傾向があります。
新潟と同じく左回りの東京競馬場は長い直線に上り坂がありますが、新潟競馬場は直線の3ハロン全てが下り坂です。
この違いからも東京より速くなるのは自然なことですよね。
しかし騎手はこのことが頭にあるので、直線で勝負しようと前半のペースが遅くなる傾向があります。
差し馬が有利なコースですが、ペースによっては逃げ・先行馬が上位を独占することもあるので注意してくださいね。

小倉競馬場の特徴

小倉競馬場は九州にあり、夏競馬のイメージが強い競馬場です。
GⅢの北九州記念がサマースプリントシリーズ指定競走、同じくGⅢの小倉記念がサマー2000シリーズ指定競走になっています。
小倉競馬場の特徴を見ていきましょう。

ローカル競馬場らしい小回りなコース
小倉競馬場は右回りで、芝Aコースは1周1615.1m・直線は293mです。
ローカル競馬場らしい小回りなコースといえますね。
直線は平坦であるため前に行った馬が止まらず、逃げ・先行馬が有利といっていいでしょう。
スタートの上手な馬を中心に予想することをおすすめします。
芝1200m戦は下り坂で速いタイムが出やすい
直線は平坦な小倉競馬場ですが、芝コース全体の高低差は3mです。
スタンド前から上り坂で、第2コーナーに差し掛かるところが頂点、そこからゆっくりと第4コーナー半ばにかけて下っていきます。
芝1200m戦は下り坂の途中にスタート地点があるため、各馬ともスタートダッシュが速いです。
他場に比べて速いタイムが記録されるので、スピード重視で予想しましょう。

幅員が広く開催後半でもスピード型が活躍
ローカル競馬場らしい小回りな小倉競馬場ですが、幅員は最大30mありCコースまで設定が可能です。
そのため開催後半でも芝の荒れ具合は最小限に抑えられるため、スピード型の馬の活躍が続きます。
小倉競馬場はいつの時期でも、逃げ・先行のスピード馬が有利と覚えておくといいですね。

地方競馬における競馬場の特徴とコース比較
地方競馬の競馬場は北海道から九州まで、全国に15場あります。
中央競馬の10場全てをJRA(日本中央競馬会)が管理しているのに対して、地方競馬はそれぞれの地方公共団体の管理・運営です。
そのため地方競馬で馬券を買うと地方公共団体の収入になり、地域経済の発展に寄与していることになります。
判官びいきではないですが、地方競馬を応援する地元ファンも多いです。
また地方競馬場は一般的に小回りで逃げ・先行馬が有利と言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。
地方競馬15場の特徴を詳しく解説します。
- 大井競馬場
- 川崎競馬場
- 船橋競馬場
- 浦和競馬場
- 盛岡競馬場
- 水沢競馬場
- 金沢競馬場
- 笠松競馬場
- 名古屋競馬場
- 園田競馬場
- 姫路競馬場
- 高知競馬場
- 佐賀競馬場
- 帯広競馬場(ばんえい競馬)
- 門別競馬場

帯広競馬場の特徴

帯広競馬場は北海道の東部、帯広市にあります。
ここでは一般の競馬ではなくばんえい競馬が行われていますが、それはどのようなものなのでしょうか。
海外からも注目を集める帯広競馬場の特徴を見ていきます。

世界で唯一のばんえい競馬が行われている
帯広競馬場で行われているばんえい競馬は世界で唯一のもので、馬体重が1000kgもあるばん馬と呼ばれる競走馬が、最大1000kgにもなるソリを曳いてゴールを目指します。
重いソリを懸命に曳くばん馬の力強さと、それをサポートする騎手の気迫あふれる騎乗が魅力です。
レースは200mの直線セパレートコースを走るため、ゴチャ付きや紛れることはありません。
馬と騎手の実力が、ストレートに勝敗を左右するコースなのです。

2つの障害が勝敗のポイント
全長200mのコースには2つの障害があり、これをどのように乗り越えるかが勝敗のポイントです。
第1障害は高低差1.0mで、スタートしてそのままの勢いで通過していきます。
そのあとに高低差1.6mの第2障害が待ち構えていて、ここはほとんどの馬が息を入れないと越えることができません。
少し歩いては止まり、また少し歩いては止まりを繰り返し、ここぞと思った時に一気に第2障害に挑むのです。
どの程度休ませて勝負を掛けるかは騎手次第なので、ばんえい競馬では騎手の実力が一般の競馬以上に大事だということになります。

馬場水分量を考慮して予想する
一般の競馬が良や重などで馬場状態を示すのに対し、ばんえい競馬は0.0%〜9.9%の水分量で表します。
水分量が少ないとソリが滑りにくく力が要る馬場に、多いとスピードが出やすい馬場となるのです。
脚質ではないですがばん馬にもそれぞれの特徴があって、軽い馬場が得意なスピード型と重い馬場が得意なパワー型があります。
その見極めが予想する上で大事なので、馬場の水分量は常にチェックするようにしましょう。

門別競馬場の特徴

門別競馬場は北海道の日高町にある競馬場です。
日高町と言えば競馬場より、馬産地を思い浮かべる競馬ファンが多いことでしょう。
門別競馬場は競馬場として使用される以前は、トレーニングセンターとして活用していました。
そんな門別競馬場の特徴を見ていきます。

広いコースと長い直線
門別競馬場は右回りで、第3コーナーから外回りコースが分岐して、第4コーナーで合流します。
外回りは1周1600m・直線330mで、地方競馬場としては広くて長い直線のコースです。
またカーブがゆるやかに作られていることもあり、差し・追い込み馬も力を発揮しやすくなっています。
砂厚は12cm前後と深くなっているので、スピードとパワーを兼ね備えた馬が好走する傾向です。
2歳馬のレベルが高い
馬産地ということもあり、2歳馬のレベルが高いことも門別競馬場の特徴になります。
南関東や他の地方競馬場で活躍しているダート馬の戦績をたどると、2歳時は門別競馬場で好成績を挙げていることが多いです。
その理由の一つとして、JRAは入厩馬数の制限があるため、門別でデビューさせる馬主が多いことが挙げられます。
将来のダート戦線の主役候補を探す意味からも、門別競馬場の2歳戦は注目ですね。
開幕時の所属馬はほとんどが休み明け
雪の多い北海道は冬に競馬を開催することが難しく、門別競馬場は毎年12月〜4月までの約5ヶ月はレースを行いません。
そのため5月の開幕時はほぼ全ての馬が休み明けとなり、各馬の仕上がり具合が掴みづらく予想が難しいです。
中央競馬のGⅠ馬のようにしっかりと調教を積んだ上で参戦するならいいですが、地方競馬ではレースを調教代わりにする馬もいます。
馬券で勝負するのは、データが出揃う秋以降がおすすめです。
盛岡競馬場の特徴

盛岡競馬場は岩手競馬として、岩手県競馬組合が運営しています。
岩手県は昔から馬産地として知られていて、良質な競走馬を作り続けてきました。
かつては南関東に負けない競走馬のレベルを誇り、岩手競馬のメイセイオペラは1999年のフェブラリーステークスの優勝馬です。
中央のGⅠレースに地方競馬の所属馬が優勝したのはメイセイオペラが初めてで、その後も出ていません。
盛岡競馬場の特徴を見ていきましょう。
高低差約4mでパワーが必要なコース
盛岡競馬場の最も大きな特徴は、障害コースのような大きな起伏です。
1周1600mのダートコースの高低差は約4mもあり、各馬の体力を奪っていきます。
このコースはスタンド前から高低差約2.5mの坂をゆったりと上り、ゴールまで約700m地点の第3コーナーが頂点です。
そこから直線のゴールまで約250m地点にかけて、高低差約4mを一気に下っていきます。
そしてさらに高低差1.5mの坂を上ったところがゴールです。
「上りもきついが、急坂を下るのも馬に負担がかかる」と、騎手は口を揃えます。
予想する際は、パワー型の馬を重視しましょう。
第2コーナーに長い引込線がある
マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)は、ダート1600m戦です。
そしてこの距離のコースが特徴的で、第2コーナーから長く伸びた引込線がスタート地点になります。
スタートして第2コーナーの合流地点までが約400m、そこから第3コーナーまでは約300mです。
スタートから約700mはほぼ直線を走ることになり、1600m戦は力と力のぶつかり合いになります。
平凡な逃げ馬は道中で脚を使ってしまい脱落、同じく平凡な差し馬は最後の直線まで力を蓄えることができません。
この距離は能力重視で馬を選びましょう。
地方競馬唯一の芝コースがある
ダートコースの内側に1周1400mの芝コースがありますが、これは地方競馬では盛岡競馬場だけです。
岩手競馬に力がある時代に作られたコースで、地方所属のまま中央競馬の芝のGⅠに挑戦しようと考えたことが窺えます。
しかし寒冷地ということで芝の管理が難しく、芝コースのレースは年々減っているのが現状です。

水沢競馬場の特徴

盛岡競馬場と同じ岩手県にあり、岩手県競馬組合が運営しているのが水沢競馬場です。
盛岡と時期をずらして開催し、馬や騎手は両競馬場を行き来しています。
近くには北上川が流れ、スタンドの指定席からは山々が見渡せて自然環境のいい競馬場です。
水沢競馬場の特徴を盛岡競馬場との違いを見ながら紹介します。
小回りで1周1200mの平均的なコース
水沢競馬場は1周距離は1200mで、地方競馬の平均的な大きさといえます。
1600m戦のために第4コーナーに短い引込線がありますが、それ以外はきれいな楕円形です。
盛岡競馬場の左回りに対してこちらは右回りとなっていて、いろいろなコースをファンに楽しんでもらいたいという運営側の配慮を感じます。
どの距離も逃げ・先行馬が有利
1周が1200mで高低差はほとんどない小回りコースのため、水沢競馬場はどの距離においても逃げ・先行馬が有利です。
内側の砂が深い競馬場がありますが、ここはそのようなことはなくインコースでも走りやすくなっています。
ただ小回りコースなので、コーナーをスムーズに回れる器用な馬が狙い目です。
盛岡競馬場の実績は参考にならない
水沢競馬場は盛岡競馬場とあえて正反対に作られたかと思うほど、様々な面で特徴が異なります。
そのため盛岡競馬場で好成績だからといって、水沢競馬場で好走するとは限らないのです。
盛岡競馬場は高低差4mの起伏を克服するためにパワーが大事ですが、平坦な水沢競馬場では前に行けるスタートの良さとスピードが必要になります。
スピードとパワーを兼ね備えた中央の馬やオープン馬は別として、一般のクラスにいる馬はどちらの競馬場を得意にしているかを見極めることが大事なのです。

浦和競馬場の特徴

浦和競馬場はさいたま市の住宅街の中にあり、浦和駅や南浦和駅から歩いて行くことが可能です。
そんな環境にあるため南関東4場(浦和・船橋・大井・川崎)で唯一、ナイター競馬が実施されていません。
浦和競馬場の特徴を見ていきます。
南関東4場で最も直線が短い
浦和競馬場の1周距離は1200m、左回りの平坦なコースです。
そしてゴールまでの直線距離は220m、南関東4場で最も短くなっています。
第4コーナーを回って外から逆転するのは難しく、勝つためには少なくとも2〜3番手につけていることが必要です。
そのため差し馬は第3コーナー前から仕掛けますが、コーナーが急で落馬する危険も伴います。
浦和競馬場をよく知っている騎手が、コーナーを上手に回り好成績を挙げているのでおすすめです。
競走馬のレベルは高いが騎手は低い
南関東4場は開催時期をずらして、基本的に平日に行われています。
南関東独自の重賞レースのほかに、中央の馬も出走するJpnのグレード競走もあるため、競走馬のレベルは高いです。
また南関東競馬の騎手はそれぞれの競馬場に所属しますが、4場すべてのレースに乗ることができます。
そして浦和競馬場の特徴の一つは、浦和所属の騎手があまり活躍できないことです。
2024年の南関東騎手ランキングで、浦和競馬場所属の最高位は福原杏騎手の14位になります。
浦和競馬場の成績に限ると、浦和競馬場所属騎手はベスト10に4人しかいないのです。
地元の利がありながらあまり勝てないので、浦和競馬場では浦和に強い他場の騎手が狙い目となります。
内の砂が深くないため内枠有利
浦和競馬場の主力距離である1400m戦を見ると、外枠の馬であってもかなり強引にインコースに進出していきます。
それは内側の砂が深くなく走りやすいためで、小回りを利用してインコースからそのまま押し切り勝ちを狙っているのです。
浦和競馬場は、走りやすく距離のロスがない内枠が有利といっていいでしょう。

船橋競馬場の特徴

船橋競馬場は千葉県船橋市にあり、東京湾の海風を感じられる競馬場です。
地方競馬で通算6269勝を挙げた石崎隆之騎手や、4448勝の森泰斗騎手など、騎手のレベルが高いことでも知られています。
そんな船橋競馬場の特徴を見ていきましょう。

スパイラルカーブを採用
船橋競馬場のレースを見ていると、後方から追い込んでくる馬が多いことに気がつきます。
それは船橋競馬場の第3・第4コーナーが、スパイラルカーブであるためで、差し馬は第3コーナーをスピードを落とさず外を回ることが可能です。
さらに直線が308mあるため、前の馬を捉えやすくなっています。
船橋競馬場の1400m以上のレースは、上がり3ハロンタイムの速い馬を中心に予想しましょう。
コーナー内外の高低差で外枠も走りやすい
第3・第4コーナーのスパイラルカーブは内外で高低差が設けられていて、これが外の差し馬をさらに走りやすくしています。
競輪のレースを想像するとわかりやすいでしょうか。
競輪場のコースは外側が高くなっていて、選手は高速で走っていてもコーナーをスムーズに回っています。
船橋競馬場も同様に外を回る馬が走りやすく、地方競馬だからといって逃げ・先行馬が有利とは言えないので注意しましょう。
地元の本田正重騎手が強い
騎手の層が厚い船橋競馬場の中で、注目してほしいのは本田正重騎手です。
本田騎手は2024年に南関東で138勝を挙げて、全体の第5位でした。
また地元船橋競馬場だけの成績を見ると、74勝で第2位、全体の54%を船橋で挙げたことになります。
森泰斗騎手が引退したこともあり、本田騎手が船橋競馬場のエースとして活躍していくことでしょう。

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大井競馬場の特徴

大井競馬場は東京都品川区にあり、地方競馬の中でも格の高いレースがあることで有名です。
毎年6月に行われる帝王賞は中央から多くの馬が参戦し、暮れの東京大賞典は「ダートの有馬記念」のようなレースになります。
またファンサービスを重視していて、今ではあたりまえになったナイター競馬を最初に始めたのも大井競馬場です。
大井競馬場の特徴を見ていきましょう。

地方競馬最長の直線
大井競馬場外回りコースの1周距離は1600m、ゴールまでの直線は386mで地方競馬最長です。
そのため直線の叩き合いは迫力があり、スタンドから大きな声援が送られます。
また幅員が25mとダートコースにしては広く、コーナーでゴチャ付くことが少ない印象です。
逃げ馬には厳しいコースといえ、逃げ切るにはペースに恵まれるか相応の能力が必要になります。
どの距離であっても、差し馬が有利と言えますね。
内・外回りと右・左回りがある
ファンに楽しんでほしいという運営側の気持ちの表れとして、大井競馬場は外回りコースのほかに内回りコースがあり、さらに右回りと左回りのレースがあります。
内回りコースは外回りの第3・第4コーナーをショートカットしたようなコースで、直線距離は286mとなり、逃げ・先行馬がやや有利なコースです。
通常のレースは右回りで行っていますが、左回りでも実施するようにコースを改良しました。
左回りは外回りのみで、ゴールまでの直線は300mです。
このように大井競馬場では内・外回り、右・左回りをしっかり確認してから予想するようにしましょう。
1番人気馬の勝率がやや低い
多種多様なレース形態があるためか、大井競馬場の1番人気馬の勝率は他の地方競馬場に比べてやや低い傾向です。
中央競馬の1番人気馬の勝率は30%前後なのに対し、地方競馬は40%台前半と高くなっています。
これは出走頭数が少ないということもありますが、地方競馬には抜けた1番人気馬が多いことも理由の一つです。
そして大井競馬場の1番人気馬の勝率は39%前後で、他場と比べて3〜5%ほど低くなっています。
このようなことから1着固定の3連単や馬単より、的中率が上がる3連複や馬連の方がおすすめです。

川崎競馬場の特徴

川崎競馬場は京浜工業地帯にあり、川崎駅からも近く開催中は連日多くのファンで賑わっています。
競馬場グルメが充実していることでも有名で、競馬をやらなくても訪れる人がいるほどです。
川崎競馬場の特徴を見ていきましょう。
1周距離の割に直線が長い
川崎競馬場のコースは左回り、1周距離は1200mと平均的ですが、直線距離は300mもあります。
コース図は横に長い楕円形をしていて、各コーナーが押しつぶされたようになっているのです。
直線距離が長い代わりに、コーナーが急になってしまった競馬場といえますね。
各馬は第3コーナー前でスピードを落とす必要があり、器用に立ち回れる馬でないと克服が難しいコースです。
1枠・2枠の逃げ馬が強い
コーナーが急で、内側の砂がそれほど深くないことから、川崎競馬場では1枠・2枠の逃げ馬が有利です。
自分のペースに持ち込んで逃げられれば、長い直線でも押しきることができます。
しかし先行争いが激しくハイペースになると、直線でバテて差されることがあるので注意が必要です。
騎手の巧拙が大きく影響
どんな脚質の馬でも仕掛けどころ一つでレース結果が変わりますが、川崎競馬場は他場に比べて騎手の巧拙の影響が大きいです。
上手ではない騎手だと急な第3・第4コーナーで大きく外に振られ、距離のロスが発生します。
一方上手な騎手はスピードをコントロールして、内側をスルスルと走って直線に向くのです。
川崎競馬場の予想をする時は馬の能力にプラスして、騎手も重要な要素に加えましょう。
地元騎手では山崎誠士騎手や野畑凌騎手、町田直希騎手が上手でおすすめですよ。

金沢競馬場の特徴

金沢競馬場は石川県の金沢市にありますが、金沢駅から送迎バスで移動するため、周囲に「古都金沢」のイメージはありません。
景観が素晴らしく、故山口瞳氏は名著「草競馬流浪記」において、地方競馬で最高の競馬場と評しています。
河北潟や白山連峰、競馬を忘れて自然を満喫したくなるほどの美しさです。
そんな金沢競馬場の特徴を見ていきます。
コーナーがゆるやかで騎手は乗りやすい
金沢競馬場は右回りで1周1200m、ゴールまでの直線は236mです。
スタンド前と向正面があまり長くなく、その分コーナーをゆったりと作っています。
ゆるやかなコーナーは騎手にも乗りやすいと評判で、どの脚質でも勝つチャンスがある競馬場です。
コーナー全てに引込線がある
コーナー全てに引込線があるのも金沢競馬場の特徴になります。
これは発走地点となるスタンド前と向正面の距離が短く、引込線が必要になったということも理由です。
また第3コーナー発走の1700m戦や、第1コーナー発走の2300m戦は、すぐに次のコーナーのカーブがあるため、先行争いのおもしろいレースが見られます。
向正面で仕掛けるレースが多い
どの脚質でも勝つチャンスがある金沢競馬場は、仕掛けどころが難しい競馬場です。
逃げ馬のペースに合わせていると、走りやすさと短い直線でそのまま押し切られてしまいます。
そのため差し馬は第2コーナーを回ったすぐの向正面で仕掛け、第3コーナーで前に取り付くレースが多いです。
金沢競馬場の予想は、過去の実績から第3・第4コーナーの通過順を参考にすると組み立てやすいですよ。

笠松競馬場の特徴

笠松競馬場を一言で表現すると「のどか」でしょうか。
最寄りの笠松駅がもうすでにのどかで、そこから線路脇の道を行き、堤防のような階段を上って道路を渡ると競馬場に到着です。
こんなところで競馬をやってるのという感じの笠松競馬場は「レトロ」でもあり、場内
は昭和の雰囲気が漂っています。
そんな笠松競馬場の特徴を見ていきましょう。

1周1100mの小さな競馬場
笠松競馬場は右回りの1周1100m、ゴールまでの直線は201mと小さな競馬場です。
第4コーナーを回ったらもうゴールは目の前という感覚なので、後方からの追い込みはまず届きません。
逃げ・先行馬が圧倒的に有利なコースで、スタート後の先行争いが激しいレースが多いです。
向正面も短いので、差し馬といえども好スタートが勝つ条件になります。
砂がさらさらで走りやすい
笠松競馬場の砂は愛知県瀬戸市のもので、さらさらで走りやすいと騎手たちの間でも評判のようです。
特に雨が降った時の水はけが良く、水たまりができるようなことはありません。
そんな笠松競馬場の砂は内側に深いときとそうでない時がありますが、これを知るには直近の馬番別実績を確認するしかなさそうです。
内・外どちらが有利なのかを見極めて、馬券の検討をしましょう。

1番人気馬を信用していい
逃げ・先行馬が有利な笠松競馬場は、1番人気馬の勝率が高く信頼できます。
地方競馬全体の1番人気馬の勝率が40%台前半なのに対し、笠松競馬場は47.9%もあるのです。
出走頭数が少ないことも影響していますが、それにしても高い数字ですよね。
しかしその分配当は低くなるので、狙い目は3連単になります。
1番人気馬の1着固定で、穴っぽいところも含めて買ってみましょう。
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名古屋競馬場の特徴

名古屋競馬場は2022年4月、名古屋市から弥富市に移転しました。
スタンドの指定席が素晴らしく、スタンダードシート(1人1000円)から、プレミアムルーム(1室18000円・6名まで)まで8種類用意されています。
以前の競馬場は直線が短く逃げ馬有利でしたが、新競馬場はどうなのでしょうか。
新しくなった名古屋競馬場の特徴を紹介します。
スパイラルカーブで走りやすい
名古屋競馬場は1周1180mで、ゴールまでの直線は240mです。
そして第3・第4コーナーはスパイラルカーブを採用しています。
旧競馬場では逃げ・先行馬を中心に組み合わせれば、そのままゴールして馬券も当たるということが多い印象でした。
しかし新競馬場はどの脚質でも走りやすくなったため、新しい予想方法が必要なので注意しましょう。
広い幅員で差し馬が台頭
スパイラルカーブと合わせて新競馬場は、幅員が30mと広くなりました。
そのため勝負どころの第4コーナーをスムーズに回れるようになり、差し馬が活躍できる要素が揃ったのです。
1周が1180mなので逃げ馬が有利なことに変わりありませんが、差し馬も十分に検討する必要があります。
砂を頻繁に補充している
砂が補充されれば砂厚が増し、馬は脚抜けが悪くなり時計が掛かります。
名古屋競馬場はホームページで砂の補充情報を発信していて、ファンはその詳細を知ることが可能です。
例えば2025年1月11日は「馬場砂補充整備実施」とあり、「3コーナー付近から4コーナー付近まで」と詳細が記されています。
内側なのか外側なのかという情報はありませんが、砂補充後は脚質によっては走りにくくなることもあるので、常にチェックするようにしましょう。

園田競馬場の特徴

園田競馬場は兵庫県尼崎市にあり、兵庫県競馬組合が運営しています。
関東では南関東4場があるのに対し、関西ではその役割を園田競馬場が担っていると言っていいでしょう。
園田競馬場の特徴を見ていきます。
1周1051mのコンパクトサイズ
園田競馬場は右回りで、1周距離1051mとコンパクトサイズの競馬場です。
またゴールまでの直線は213mしかありません。
中途半端な1周距離のためか、行われているレースの距離も小刻みです。
820m・1230m・1870mという独自の距離があり、他場の成績と比べられず予想するときは注意が必要になります。
レースの距離を問わず、逃げ・先行馬が有利なコースです。

第3・第4コーナーはスパイラルカーブ
小回りで直線が短く逃げ馬有利ということを修正するために、第3・第4コーナーはスパイラルカーブになっています。
これにより差し馬が届く可能性が増えましたが、それでも逃げ・先行馬有利な傾向は変わりません。
予想する際は逃げ・先行馬を中心に、差し馬は第4コーナーを3番手以内で通過できる馬を狙いましょう。

向正面に1.2mの上り坂がある
園田競馬場の向正面には、1.2mの上り坂があります。
それほど気にする勾配ではないものの、レースに全く影響がないとは言えません。
逃げ馬は力を温存するためにペースを落としたいところですし、差し馬はそれを見越して早めに仕掛けたいです。
園田競馬場は直線よりもこの向正面の攻防がおもしろく、騎手の駆け引きは魅力があります。
仕掛けどころが難しいということから、リーディング上位の騎手を狙ってみるのもいいですね。

姫路競馬場の特徴

姫路競馬場は兵庫県姫路市にあり、園田競馬場と同じく兵庫県競馬組合が運営しています。
競馬場自体が公園となっていて内馬場にはサッカー場、スタンド4階には卓球場もあり、家族で楽しめる競馬場です。
姫路競馬場の特徴を解説します。

開催日数が少ない
兵庫県競馬組合のプログラムは、園田競馬場を重視しているため、姫路競馬場は開催日数が少ないのが特徴です。
2024年は5開催で合計26日のみ、しかも1月から3月に集中していました。
園田競馬場を補完する形の開催で、レースの傾向が掴みづらい印象です。
急なカーブと平坦なコース
競馬場のコースは園田競馬場より大きく、1周距離1200m・ゴールまでの直線は230mあります。
また園田競馬場が高低差1.2mの坂があるのに対し、姫路競馬場は平坦なコースです。
コーナーのカーブが急なこともあり、逃げ・先行馬が走りやすく有利なコースといえます。
直線は園田より長いが差しが決まらない
姫路競馬場の直線(230m)は園田競馬場(213m)より長いですが、差しが決まらないコースです。
その理由は平坦であることで逃げ馬が止まらず、カーブが急で差し馬が勝負どころでスピードを上げづらいことが挙げられます。
同じ兵庫県の中の競馬場でも、園田と姫路の予想方法は変えなければいけないことがわかりますね。

高知競馬場の特徴

高知競馬場は四国地方唯一の競馬場で、ナイター競馬が有名です。
暖かい地方の特色を活かして「夜さ恋ナイター」は通年行われ、売上は回復傾向にあります。
高知競馬場の特徴を見ていきましょう。
第3・第4コーナーが大きなコース
高知競馬場は右回りで1周距離が1100m、ゴールまでの直線が200mと小さな競馬場です。
しかしコースはきちんとした楕円形ではなく、第3・第4コーナーが大きくなっています。
スタンド前をスタートして急カーブの第1・第2コーナーを走り、向正面を過ぎると第3・第4コーナーの大きなカーブに差し掛かるのです。
単純な楕円形では逃げ・先行馬が有利ですが、大きなカーブによって差し馬も走りやすくなっています。
向正面が勝負のポイント
第3・第4コーナーが大きく差し馬が走りやすいとしても、ゴールまでの直線は200mしかありません。
そのため勝負どころは向正面で、早めに仕掛けてポジションを上げておく必要があります。
逃げ馬はここでいかに体力を温存しながら堪えられるかがカギで、騎手の駆け引きの見応えがある箇所です。
向正面の攻防に注目してみてください。

内ラチ沿いは砂が深く走りづらい
高知競馬場は内ラチ沿いの砂が深く走りづらくなっています。
そのため内枠に入った馬は、少し外に進路を取るように走るのです。
実際のレースで各馬は、内ラチから2〜3頭分空けて走っており、外枠の馬はうまくポジションを取らないと外に振られてしまいます。
1枠の逃げ馬はやや不利といえるので、評価を下げるようにしましょう。
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佐賀競馬場の特徴

佐賀競馬場は地方競馬で唯一九州にある競馬場で、右回りのパドックなど独特な雰囲気があります。
ファンの獲得にも熱心で、2024年には日本で初めての競馬場アイドルグループ「UMATENA」がデビューしました。
佐賀競馬場の特徴を見ていきましょう。

1周1100mで逃げ・先行馬有利
佐賀競馬場は1周距離1100m・ゴール前の直線は200mで小回り平坦なコースです。
コーナーも比較的急であることからも、逃げ・先行馬が有利になります。
全体的に平坦なコースとはいえ、ゴール前はやや下り坂になっていることから、前に行った馬が止まりません。
予想の際は、先行力のある馬から検討していきましょう。

砂補充の情報に注意が必要
佐賀競馬場の砂は粒が大きく、パワーが必要と言われています。
また砂が補充される際は内側に入れられることが多く、内枠が走りにくい印象です。
内ラチから2〜3頭分空けたところが走りやすいようで、多くの馬がここを目指してスタートを切ります。
1枠の逃げ馬は外に向かって走らなければならず、包まれると挽回が難しいです。
高知競馬場と同様に、1枠の逃げ馬には注意するようにしましょう。
外枠の差し馬は穴になる
コーナーのカーブが急ということもあり、佐賀競馬場では外枠の馬が走りやすくなっています。
レース映像を見ると内枠の馬が窮屈そうに第1コーナーを回るのに対し、外枠の馬はゆったりと回って脚をためやすい印象です。
外枠は距離のロスがありますが、それ以上に走りやすさが上回ります。
差し馬は向上面で仕掛けて第3・第4コーナーを大きく回りますが、スピードは維持したままです。
外枠の差し馬は、穴をあけることがあるので注意してみましょう。

競馬場の特徴について:まとめ
中央・地方の全競馬場の特徴について解説しました。
プロ野球でもサッカーでも、ホームグラウンドというのは有利ですが、競馬にもそれはあてはまります。
例えば南関東4場を主戦場としている人が関西に行って、園田競馬場で競馬をすると全く当たらないなんてことが多いです。
的中率を上げるためには、競馬場を良く知ることが大切ということがわかります。
ここでは各競馬場の大きな特徴を紹介しましたが、予想する際には距離別の傾向も把握するといいですよ。
中央・地方合わせて25もある競馬場に、ぜひ足を運んでみてくださいね。

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